マンション生活での相談は、「マンション管理士 香川事務所」へ。



平成23年 マンション管理士 試験問題 及び 解説

ページ2 (問26より問50まで)

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 謝辞:問題文の作成には、 山口さまの協力を得ています。

ご質問は、 「マンション管理士 香川事務所」へ。


*注: マンション標準管理規約(単棟型、団地型、複合用途型)は、平成28年3月に改正があり、当解説においては、未対応ですから、注意してください。
また、マンションの管理の適正化に関する指針も、平成28年3月に改正があり、当解説においては、未対応ですから、注意してください。

※ 出題当時以後の法令等の改正には、一部は対応していません。

*試験に臨んで、お節介なアドバイス
  1.設問にあわせて、問題用紙に ○(まる)、X(ばつ)をつける。
    殆どの設問が、「正しい」か「間違い」かを訊いてきますので、設問により、問題の頭に、○かXをつけます。
    そして、各選択肢を読み、○かXをつけます。
    問題の○なりXと、選択肢の○かXが一致したものを、マークシートに記入してください。

  2.疑問な問題は、とりあえず飛ばす。
    回答の時間は限られています。
    そこで、回答として、○かXかはっきりしないものがでたら、「?」マークをつけて、次の問題に移ります。
    全部の回答が終わってから、再度戻って決定してください。

  3.複雑な問は、図を描く。
    甲、乙、A、B、Cなど対象が多い問題もでます。
    この場合、問題用紙の空いているところに、図を描いてください。
    重要な点が分かってきます。

(出題者からの注意) 1.答えは、各問題とも1つだけです。2つ以上の解答をしたもの、判読が困難なものは、正解としません。
              2.問題中法令に関する部分は、平成23年4月1日現在施行中の規定に基づいて出題されています。


解説者からのコメント:あやふやな出題、適切でない出題もあって、解答ができないのもあります。

※  マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
   マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。

問26

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 26〕管理組合の防災活動について、助言を求められたマンション管理士の理事会での次の発言のうち、マンション標準管理規約(単棟型)(以下「標準管理規約」という。)の規定によれば、適切でないものはどれか。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。

1 火災や震災などの災害から住民の生命、身体、財産を守ることも管理組合の重要な役割の一つであり、防災に関する業務は管理組合の業務として認められます。

○ 適切である。 管理組合の業務として、ここらは、基本ですが、一応、マンション標準管理規約(単棟型)(以下「標準管理規約」といいます)32条
 「(業務)
  第32条 管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。
  一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条 及び第48条 において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
  二 組合管理部分の修繕
  三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務
  四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
  五 適正化法第103条 に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
  六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
  七 共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
  八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
  九 敷地及び共用部分等の変更及び運営
  十 修繕積立金の運用
  十一 官公署、町内会等との渉外業務
  十二 風紀、秩序及び安全の維持に関する業務
  
十三 防災に関する業務
  十四 広報及び連絡業務
  十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
  十六 管理組合の消滅時における残余財産の清算
  十七 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務」とあり、
設問の高邁な出題者の筆が滑ったような、「火災や震災などの災害から住民の生命、身体、財産を守ること」は、具体的な規定がありませんが、標準管理規約1条
 「(目的)
 第1条 この規約は、○○マンションの管理又は使用に関する事項等について定めることにより、区分所有者の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保することを目的とする。」や、当32条の規定により妥当ですし、「防災に関する業務」は、13号に規定されています。


2 防災対応への備えとして日ごろからコミュニテイ形成活動を行うことが重要ですが、その費用を管理費から拠出することはできません。

X 適切でない。 コミュニテイ形成活動を行うことは、選択肢1で引用しました標準管理規約32条15号により、管理組合の業務です。そこで、必要な費用は、管理費から出すことが認められています。
 それは、標準管理規約27条
 「(管理費)
 第27条 管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
  一 管理員人件費
  二 公租公課
  三 共用設備の保守維持費及び運転費
  四 備品費、通信費その他の事務費
  五 共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料
  六 経常的な補修費
  七 清掃費、消毒費及びごみ処理費
  八 委託業務費
  九 専門的知識を有する者の活用に要する費用
  
十 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成に要する費用
  十一 管理組合の運営に要する費用
  十二 その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用」とあり、
10号に該当します。



3 各階のいくつかの住戸のバルコニーに設置されている非常用避難口は、区分所有者の専用使用権が設定されている部分にありますが、管理組合がその責任と負担において管理を行わなければなりません。

○ 適切である。 バルコニーは、専有部分か共用部分かの争いが、区分所有法ではありますが、標準管理規約では、共用部分として専用使用権を与え、管理組合が管理します。具体的には、標準管理規約14条
 「(バルコニー等の専用使用権)
 第14条 区分所有者は、別表第4に掲げるバルコニー、玄関扉、窓枠、窓ガラス、一階に面する庭及び屋上テラス(以下この条 、第21条 第1項及び別表第4において「バルコニー等」という。)について、同表に掲げるとおり、専用使用権を有することを承認する。
   2 一階に面する庭について専用使用権を有している者は、別に定めるところにより、管理組合に専用使用料を納入しなければならない。
   3 区分所有者から専有部分の貸与を受けた者は、その区分所有者が専用使用権を有しているバルコニー等を使用することができる。」とあります。

そして、標準管理規約21条
 「(敷地及び共用部分等の管理)
  第21条 敷地及び共用部分等の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれを行うものとする。ただし、バルコニー等の管理のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。
2 専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができる。」とあり、
各階のいくつかの住戸のバルコニーに設置されている非常用避難口は、通常の使用に伴うものではありませんから、管理組合がその責任と負担において管理を行います。



4 防災に関する専門家に対し、マンション全体の防災体制や管理組合の運営等に関する相談や、助言、指導を得る際には、管理費から費用を拠出することができます。

○ 適切である。 何が「管理費」から支出され、何が「修繕積立金」から支出されるかは、覚えておいてください。
  「防災に関する専門家に対し、マンション全体の防災体制や管理組合の運営等に関する相談や、助言、指導を得る」費用は、選択肢2でも引用しました、標準管理規約27条9号
 「(管理費)
 第27条 管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
  九 専門的知識を有する者の活用に要する費用」とあり、
妥当です。



答え:2 (ここは、特にコメントがありません。)

問27

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 27〕長期修繕計画の見直しを行う場合の手続きに関する次の記述について、標準管理規約の規定によれば、適切なものはどれか。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 長期修繕計画の見直しを行う前提として、管理組合として劣化診断(建物診断)を併せて行う必要がある。

○ 適切である。 長期修繕計画に焦点をあてたのは、いい出題です。
   建物は経年により必ず金属部が錆びたり、外壁が劣化したり、また雨露による破損箇所が発生しますから、維持・修理が必要です。そこで、長期修繕計画を作成し、見直すのは、管理組合の重要な事項の1つです。
具体的には、標準管理規約32条3号で、管理組合の業務となっています。
 「(業務)
  第32条 管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。
  一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条 及び第48条 において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
  二 組合管理部分の修繕
  
三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務
  四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
  五 適正化法第103条 に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
  六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
  七 共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
  八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
  九 敷地及び共用部分等の変更及び運営
  十 修繕積立金の運用
  十一 官公署、町内会等との渉外業務
  十二 風紀、秩序及び安全の維持に関する業務
  十三 防災に関する業務
  十四 広報及び連絡業務
  十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
  十六 管理組合の消滅時における残余財産の清算
  十七 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務」とあり、
設問の、「劣化診断(建物診断)を併せて行う」は、標準管理規約のコメントにあります。
 標準管理規約のコメント第32条 関係
   ①建物を長期にわたって良好に維持・管理していくためには、一定の年数の経過ごとに計画的に修繕を行っていくことが必要であり、その対象となる建物の部分、修繕時期、必要となる費用等について、あらかじめ長期修繕計画として定め、区分所有者の間で合意しておくことは、円滑な修繕の実施のために重要である。
   ②長期修繕計画の内容としては次のようなものが最低限必要である。
     1計画期間が25年程度以上であること。なお、新築時においては、計画期間を30年程度にすると、修繕のために必要な工事をほぼ網羅できることとなる。
     2計画修繕の対象となる工事として外壁補修、屋上防水、給排水管取替え、窓及び玄関扉等の開口部の改良等が掲げられ、各部位ごとに修繕周期、工事金額等が定められているものであること。
     3全体の工事金額が定められたものであること。
また、長期修繕計画の内容については定期的な(おおむね5年程度ごとに)見直しをすることが必要である。
   
③長期修繕計画の作成又は変更及び修繕工事の実施の前提として、劣化診断(建物診断)を管理組合として併せて行う必要がある。
   ④長期修繕計画の作成又は変更に要する経費及び長期修繕計画の作成等のための劣化診断(建物診断)に要する経費の充当については、管理組合の財産状態等に応じて管理費又は修繕積立金のどちらからでもできる。
ただし、修繕工事の前提としての劣化診断(建物診断)に要する経費の充当については、修繕工事の一環としての経費であることから、原則として修繕積立金から取り崩すこととなる。
   ⑤管理組合が管理すべき設計図書は、適正化法第103条 に基づいて宅地建物取引業者から交付される竣工時の付近見取図、配置図、仕様書(仕上げ表を含む。)、各階平面図、2面以上の立面図、断面図又は矩計図、基礎伏図、小屋伏図、構造詳細図及び構造計算書である。ただし、同条 は、適正化法の施行(平成13年8月1日)前に建設工事が完了した建物の分譲については適用されてないこととなっており、これに該当するマンションには上述の図書が交付されていない場合もある。
他方、建物の修繕に有用な書類としては、上述以外の設計関係書類(数量調書、竣工地積測量図等)、特定行政庁関係書類(建築確認通知書、日影協定書等)、消防関係書類、機械関係設備施設の関係書類、売買契約書関係書類等がある。
このような各マンションの実態に応じて、具体的な図書を規約に記載することが望ましい。
   ⑥修繕等の履歴情報とは、大規模修繕工事、計画修繕工事及び設備改修工事等の修繕の時期、箇所、費用及び工事施工者等や、設備の保守点検、建築基準法第12条 第1項及び第2項の特殊建築物等の定期調査報告及び建築設備(昇降機を含む。)の定期検査報告、消防法第8条 の2の2の防火対象物定期点検報告等の法定点検など、維持管理の情報であり、整理して後に参照できるよう管理しておくことが今後の修繕等を適切に実施するために有効な情報である。
   ⑦建替え等により消滅する管理組合は、管理費や修繕積立金等の残余財産を清算する必要がある。なお、清算の方法については、各マンションの実態に応じて規定を整備しておくことが望ましい。」とあり、
③に該当しています。


2 長期修繕計画の見直しが修繕積立金の額及び支払方法に変更を及ぼさない場合は、理事会で新たな長期修繕計画を決議し、通常総会で報告すればよい。

X 適切でない。 「長期修繕計画の見直しが修繕積立金の額及び支払方法に変更を及ぼさない場合」であっても、長期修繕計画は理事会で決議できる事項ではありません。これは、管理組合の総会で決議します。それは、標準管理規約48条。
 「(議決事項)
 第48条 次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。
  一 収支決算及び事業報告
  二 収支予算及び事業計画
  三 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法
  四 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止
  
五 長期修繕計画の作成又は変更
  六 第28条 第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し
  七 第28条 第2項に定める建物の建替えに係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し
  八 修繕積立金の保管及び運用方法
  九 第21条 第2項に定める管理の実施
  十 区分所有法第57条 第2項及び前条 第3項第三号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任
  十一 建物の一部が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
  十二 区分所有法第62条 第1項の場合の建替え
  十三 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法
  十四 組合管理部分に関する管理委託契約の締結
  十五 その他管理組合の業務に関する重要事項」とあり、
5号に該当しています。



3 長期修繕計画の見直しに伴い修繕積立金の額を変更する場合には、総会において、出席組合員数の過半数の決議による。

X 適切でない。 「長期修繕計画の見直しに伴い修繕積立金の額を変更する場合」は、選択肢1で引用しました、標準管理規約48条3号
 「三 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法」に該当し、
総会の決議が必要です。
そこで、総会の議事と決議は、標準管理規約47条
 「(総会の会議及び議事)
  第47条 総会の会議は、前条 第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない。
  
2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。
  3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。
    一 規約の制定、変更又は廃止
    二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)
    三 区分所有法第58条 第1項、第59条 第1項又は第60条 第1項の訴えの提起
    四 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
    五 その他総会において本項の方法により決議することとした事項
  4 建替え決議は、第2項にかかわらず、組合員総数の5分の4以上及び議決権総数の5分の4以上で行う。
 〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕
   (ア)電磁的方法が利用可能ではない場合
    5 前4項の場合において、書面又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。
   (イ)電磁的方法が利用可能な場合
   5 前4項の場合において、書面、電磁的方法又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。
  6 第3項第一号において、規約の制定、変更又は廃止が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
  7 第3項第二号において、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分を所有する組合員又はその専用使用部分の専用使用を認められている組合員の承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
  8 第3項第三号に掲げる事項の決議を行うには、あらかじめ当該組合員又は占有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。
  9 総会においては、第43条 第1項によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。」とあり、
「修繕積立金の額の変更」は、3項以下の項目には該当しませんから、1項及び2項により、「出席組合員の”
議決権”の過半数」で決議できます。設問のような単に「出席組合員数の過半数の決議」ではありません。(しかし、このような出題方法はひっかけ問題で、よくない。)


4 長期修繕計画の見直しに要する経費の充当については、修繕積立金から取り崩さなければならない。

X 適切でない。 ここもよく出題される。 平成23年 管理業務主任者試験 「問12」 、平成21年管理業務主任者試験 「問26」 、 平成19年管理業務主任者試験 「問32」 など
  「長期修繕計画の見直しに要する経費」を、管理費から出すのか、修繕積立金から取り崩すのかですが、これについては、選択肢1で引用しました、標準管理規約32条 関係コメント
④長期修繕計画の作成又は変更に要する経費及び長期修繕計画の作成等のための劣化診断(建物診断)に要する経費の充当については、管理組合の財産状態等に応じて管理費又は修繕積立金のどちらからでもできる。」とあり、管理組合の財産状態で、長期修繕計画の見直しに要する経費の充当については、管理費又は修繕積立金のどちらからでもできます。必ずしも、修繕積立金から取り崩さなければならないものではありません。


答え:1  (選択肢3 はサラット読むと、適切となる。)

問28

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 28〕理事長が区分所有者等に対して行う情報提供の在り方に係る次の記述のうち、標準管理規約の規定によれば、適切なものはどれか。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 理事長は、組合員からの要請があれば、その都度、その組合員に対し、管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。

X 適切でない。 理事長の職務としては、標準管理規約38条
 「(理事長)
  第38条 理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括するほか、次の各号に掲げる業務を遂行する。
    一 規約、使用細則等又は総会若しくは理事会の決議により、理事長の職務として定められた事項
    二 理事会の承認を得て、職員を採用し、又は解雇すること。
  2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。
  
3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。
  4 理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任することができる。」があります。
設問の「管理組合の業務の執行に関する報告」はしますが、その報告は、3項にありますように、総会ですればよく、組合員からの要請があれば、その都度、その組合員に対してする必要はないと解釈されています。(理事長も多忙ですから、組合員一人、一人の要望には付き合いきれないということです。)



2 理事長は、会計担当理事をして、広報誌等により、組合員に対し、毎月、管理費等の収納状況を報告させなければならない。

X 適切でない。 理事長の業務としては、標準管理規約では選択肢1で引用しました標準管理規約38条の他に、総会を招集したり、総会の議長を務めます(同42条参照)が、「理事長は、会計担当理事をして、広報誌等により、組合員に対し、毎月、管理費等の収納状況を報告させなければならない」の規定はありません。


3 理事長は、共用部分等について生じた損害賠償の請求につき、区分所有者のために訴訟において被告となったときは、遅滞なく、区分所有者に対しその旨を通知しなければならない。

○ 適切である。 共用部分等について生じた損害賠償の請求は、標準管理規約67条3項2号、6項
 「(理事長の勧告及び指示等)
  第67条 区分所有者若しくはその同居人又は専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人(以下「区分所有者等」という。)が、法令、規約又は使用細則等に違反したとき、又は対象物件内における共同生活の秩序を乱す行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経てその区分所有者等に対し、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うことができる。
   2 区分所有者は、その同居人又はその所有する専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人が前項の行為を行った場合には、その是正等のため必要な措置を講じなければならない。
   3 区分所有者等がこの規約若しくは使用細則等に違反したとき、又は区分所有者等若しくは区分所有者等以外の第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経て、次の措置を講ずることができる。
     一 行為の差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行すること
     二
敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金又は不当利得による返還金の請求又は受領に関し、区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること、その他法的措置をとること
   4 前項の訴えを提起する場合、理事長は、請求の相手方に対し、違約金としての弁護士費用及び差止め等の諸費用を請求することができる。
   5 前項に基づき請求した弁護士費用及び差止め等の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。
   6 理事長は、第3項の規定に基づき、区分所有者のために、原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第43条 第2項及び第3項の規定を準用する。」とあり、
3項2号により、「区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること」ができます。その場合には、同6項により、「遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければ」なりません。



4 理事長は、理事会の議事録を保管し、所定の掲示場所に議事録の保管場所を掲示して、区分所有者又は利害関係人からの閲覧請求があれば、閲覧させなければならない。

X 適切でない。 理事会議事録については、標準管理規約53条
 「(理事会の会議及び議事)
  第53条 理事会の会議は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。
 〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕
   (ア)電磁的方法が利用可能ではない場合
  2 議事録については、
第49条(第4項を除く。)の規定を準用する。ただし、第49条 第2項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。
   (イ)電磁的方法が利用可能な場合
  2 議事録については、
第49条 (第6項を除く。)の規定を準用する。ただし、第49条 第3項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。」とあり、
2項により、多くの事項は、総会での議事録の標準管理規約49条が準用されています。そこで、標準管理規約49条
 「〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕
  (ア)電磁的方法が利用可能ではない場合
  (議事録の作成、保管等)
   第49条 総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければならない。
    2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名押印しなければならない。
    3 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面による請求があったときは、議事録の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。
    4 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。
  (イ)電磁的方法が利用可能な場合
  (議事録の作成、保管等)
   第49条 総会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。
    2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。
    3 前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名押印しなければならない。
    4 第2項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員が電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律第2条 第1項の「電子署名」をいう。以下同じ。)をしなければならない。
    5 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面又は電磁的方法による請求があったときは、議事録の閲覧(議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法により表示したものの当該議事録の保管場所における閲覧をいう。)をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。
   6 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。」とあり、
53条2項では、 (ア)電磁的方法が利用可能ではない場合は、49条4項、(イ)電磁的方法が利用可能な場合は、49条6項の規定、共に「理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない」は除かれますから、不適切です。理事会の議事録ですから、総会の議事録とは違っています。



答え:3 (設問で、(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合 とか入れてくれないから、引用の規約が長くなった。 平成23年の標準管理規約67条からの出題は、過去に私が指摘した、”集会の決議”の紛糾を避けている。と、思ったら「問32」で相変わらず出ていた!)

問29

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 29〕理事会の決議を経て通常総会に提出された議案について、理事長と監事が反対している場合において、理事長には受任者を理事長とした委任状が、 監事には受任者を監事とした委任状が提出されているときの取扱いに関する次の記述のうち標準管理規約及び民法の規定によれば、適切でないものはどれか。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。
ここでは、46条5項が削除されています。


1 理事長は、役員を辞任すれば、自分の1票を反対票として使うことができる。

○ 適切である? この設問は、解答肢が分かれているので、他の解説に先だって、解説します。
 本当に総会における委任状の扱い方においては、明確なルールもないのに、マンション管理士・管理業務主任者試験では、出題者にこの方面が好きな人がいるようで、よく出題される。平成22年 マンション管理士試験 「問28」平成22年 管理業務主任者試験 「問30」平成21年 マンション管理士試験 「問25」平成21年 管理業務主任者試験 「問35」 など。特に、白紙委任状については、平成19年 マンション管理士試験 「問27」 を参考のこと。ただし、今回の設問は、白紙委任状ではなく、明確に、代理人の氏名を理事長とか監事と記入しているので、ここの問題はありません。
  まず、マンションの組合員(区分所有者)が総会に出席せず、委任状でその議決権を行使することは、標準管理規約46条
 「議決権)
  第46条 各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。
   2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。
   3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。
   
4 組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。
   5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、その組合員と同居する者若しくはその組合員の住戸を借り受けた者、又は他の組合員若しくはその組合員と同居する者でなければならない。
(注:平成23年の標準管理規約の改正で、ここ5項は削除されている。)
   6 代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。」とあり、
4項によって、認められています。
 そして、理事長の立場ですが、まず、理事会の決議に、理事長は拘束されるかという点です。
これについては、標準管理規約37条
 「役員の誠実義務等)
  第37条 役員は、法令、規約及び使用細則その他細則(以下「使用細則等」という。)並びに総会及び
理事会の決議に従い、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとする。
   2 役員は、別に定めるところにより、役員としての活動に応ずる必要経費の支払と報酬を受けることができる。」とあり、
1項により、理事長としては、役員の一人として、理事会の決議を誠実に遂行する義務があります。
その上に、同規約38条
 「(理事長)
  第38条 理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括するほか、次の各号に掲げる業務を遂行する。
     一 規約、使用細則等又は総会若しくは
理事会の決議により、理事長の職務として定められた事項
     二 理事会の承認を得て、職員を採用し、又は解雇すること。
   2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。
   3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。
   4 理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任することができる。」とあり、
1項1号にも、「理事会の決議に従う」ことが規定されています。
 ここで設問は「標準管理規約及び民法」によればとしていますが、これは民法で、改正前はあった「法人」の規定を指していると推定されますが、もう、改正により、法人の総会の規定など第38条から第84条は削除されていますので、民法によることは適切ではありません。
が、一応判断の基として、理事たちは、1つの集団として、理事会で決議された事項は、例え反対であっても、多数決に従う必要はあるということです(旧民法第52条2項)。
また、同規約53条
 「理事会の会議及び議事)
  第53条 理事会の会議は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。」とあり、
多数決の採用は、民法と同じです。
 そこで、設問に戻りますが、「理事長は、役員を辞任すれば、自分の1票を反対票として使うことができる。」は、理事長は、役員の一員として、理事会の決議に従うことを求められていますが、役員でなくなれば、可能だと、出題者は言いたいのでしょう。



2 監事は、自分の1票と委任状を反対票として使うことができる。

○ 適切である。 監事は、役員ですが、理事ではないため、理事会の決議には拘束されません。
  理事会は、標準管理規約51条
 「(理事会)
  第51条 理事会は、理事をもって構成する。
   2 理事会の議長は、理事長が務める。」とあり、
理事には、同規約35条
 「(役員)
  第35条 管理組合に次の役員を置く。
     一 理事長
     二 副理事長○名
     三 会計担当理事○名
     四 理事(理事長、副理事長、会計担当理事を含む。以下同じ。)○名
     五 監事○名
   2 理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。
   3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事の互選により選任する。」とあり、
理事と監事は別です。ただし、監事は理事会に出席して、意見を述べることはできます(同規約41条3項)。そこで、監事は、自分の1票と自分あてに出された委任状を反対票として使うことができます。



3 理事長は、自分の1票と委任状を賛成票として使わなければならない。

○ 適切である。 ここは、選択肢1で述べましたように、理事長は、理事会の決議に拘束されるの立場から、理事長は、自分の1票と委任状を賛成票として使わなければならないとなります。


4 監事は、委任状を総会出席者の賛否の比率に応じて分けて使うことができる。

X 適切でない。 これは、委任状の不統一行使ができるかということですが、通常、認められていません。ここは、平成21年マンション管理士試験 「問25」 選択肢3 を参照。(株主総会での、議決権不統一行使の性質と、管理組合の総会は、異なります。)


答え:4  (まったく、委任状の扱い方が曖昧なのに、出題者が適当な出題をするので、資格校でも解答に困るわけだ。) (ここは、国土交通省の検討項目です。http://www.mlit.go.jp/common/000131570.pdf も参考に、してください。)
マンション管理センターの解答:4

次は、「問33」を解説します。

問30
*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 30〕総会決議により規約が改訂された場合において、規約原本のほかに理事長が保管すべき書面は、標準管理規約の規定によれば、次のうちどれか。ただし、電磁的方法が利用可能ではない場合とする。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 改正後の規約(全文)を1通の書面とし、それが現に有効な規約である旨を記載した理事長の署名押印のほか、他の区分所有者全員が記名押印したもの。

X 違う。 規約原本はからも、時々出題がある?
  マンションでの規約は、そのマンションでの「憲法」とも言えるほどの重要な存在です。そこで、規約が変わったりした場合の対応が、標準管理規約72条に定められています。
 (ア)電磁的方法が利用可能ではない場合
 「(規約原本等)
  第72条 この規約を証するため、区分所有者全員が記名押印した規約を1通作成し、これを規約原本とする。
   2 規約原本は、理事長が保管し、区分所有者又は利害関係人の書面による請求があったときは、規約原本の閲覧をさせなければならない。
   
3 規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載し、署名押印した上で、この書面を保管する。
   4 区分所有者又は利害関係人の書面による請求があったときは、理事長は、規約原本、規約変更を決議した総会の議事録及び現に有効な規約の内容を記載した書面(以下「規約原本等」という。)の閲覧をさせなければならない。
   5 第2項及び前項の場合において、理事長は、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。
   6 理事長は、所定の掲示場所に、規約原本等の保管場所を掲示しなければならない。」とあります。
3項「規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載し、署名押印した上で、この書面を保管する」によれば、設問の「それが現に有効な規約である旨を記載」は、曖昧な表現ですが、「理事長の署名押印のほか、他の区分所有者全員が記名押印」において、「他の区分所有者全員が記名押印」までは求められていませんから、違います。



2 規約原本(全文)の写しに改正された規約の条文を添付して1通の書面とし、それが現に有効な規約である旨を記載し、理事長が署名押印したもの。

X 違う。 選択肢1で引用しました、標準管理規約72条3項は「3 規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載し、署名押印した上で、この書面を保管する」とあり、「規約原本(全文)の”写し”」では、信ぴょう性に欠けますから、違います。


3 改正後の規約(全文)を1通の書面とし、理事長が、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ない旨を記載し、署名押印したもの。

○ これ。  選択肢1で引用しました、標準管理規約72条3項は「3 規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載し、署名押印した上で、この書面を保管する」とあり、「1通の書面」の解釈において、疑義はありますが、これです。


4 改正後の規約(全文)に規約変更を決議した総会の議事録を添付して1通の書面とし、それが現に有効な規約である旨を記載して議長及び議事録署名人が署名押印したもの。

X 違う。 選択肢1で引用しました、標準管理規約72条3項は「3 規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載し、署名押印した上で、この書面を保管する」とあり、署名・押印は理事長がします。「議長及び議事録署名人が署名押印」は違います。


答え:3 (ここは、標準管理規約72条という、標準管理規約のかなり後ろの部分を覚えているかどうかです。)

問31

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 31〕甲管理組合の総会終了後、議長が議事録を作成したが、議長が総会で指名した議事録署名人の一人Aが修正の必要があるとして署名押印を拒否した。この場合におけるB~Eの各理事の意見として、区分所有法、標準管理規約及び民法の規定によれば、適切なものは、次のうちどれか。ただし、電磁的方法が利用可能ではない場合とする。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 B理事「議事録の作成権限は議長にありますから、Aの修正要求の内容にかかわらず、応じる必要はないと思います。」

X 適切でない。 集会(総会)を開催すると、議長が議事録を作成しますが、その議事録の内容の正確性を明確にするために、議長と集会(総会)に出席した区分所有者2名の署名押印が求められています。
それが、区分所有法第42条
 「(議事録)
  第四十二条  集会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。
   2  議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。
   
3  前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しなければならない。
   4  第二項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び集会に出席した区分所有者の二人が行う法務省令で定める署名押印に代わる措置を執らなければならない。
   5  第三十三条の規定は、議事録について準用する。 」とあり、
この区分所有法の規定を受け、標準管理規約49条
 「 (議事録の作成、保管等)
  第49条 総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければならない。
   
2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名押印しなければならない。
   3 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面による請求があったときは、議事録の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。
   4 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。」とあります。
そこで、設問の「議長が総会で指名した議事録署名人の一人Aが修正の必要があるとして署名押印を拒否」した場合に「議事録の作成権限は議長にありますから、Aの修正要求の内容にかかわらず、応じる必要はない」ですが、確かに議事録の作成義務(言い換えると権限です)は議長にありますが、Aにも、署名押印をするなら、議事録の内容が正しいことを証明した責任が発生しますから、Aが修正を望む箇所の理由を聞くという対応が求められます。(それでも、Aがいつまでも、納得しない場合は、また別の問題ですが。)


2 C理事「総会で議事録署名人に指名した以上、Aの署名押印がないと議事録そのものが無効となりますよ。」

X 適切でない? この設問はかなり曖昧です。 というのは、法律や契約書で争いが発生した場合には、そこに記載された文章や要件を厳格にとらえ、それ以外は、全部無効なり、排除するという考え方、解釈の仕方があります。
また、一方で、このような議事録であれば、一応内容が事実に反していないものであれば(その証明はまた別の問題ですが)、条文の解釈を緩める立場もあります。
そこで、区分所有法第42条3項で求められている「前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しない場合」の検討ですが、区分所有法の改正前では、議事録へは、元々議長一人の署名押印でよかったこともあり、多くの理論では、厳格に解釈せず2名が1名になっても、有効としています。(また、現実の集会(総会)では、議長の他の出席者が1名の場合があり、私も困りました。)



3 D理事「議事録の作成期限は決まっていないので、時間がかかってもAが折れるまで、議事録の作成を見合わすべきでしょう。」

X 適切でない? 確かに、区分所有法にしても、標準管理規約にしても、集会(総会)の議事録は作れといっていますが、「議事録はいつまでにつくれ」の規定は有りませんから、設問はありそうな発言です。そこで、選択肢2でも述べましたように、法律や規約がないなら、そのままでいいという考え方に立てば、いくらでも時間がかかってもいいとなります。しかし、いつまでも議事録が作成されないと、例えば、その集会(総会)で決議された内容がペットの飼育禁止など重大な規約の改正であれば、内部の区分所有者だけでなく、占有者やマンションの売買など他との関係が発生します。そこで、Aがいつまでも折れないなら、別の方法で、議事録を作成すべきです。(では、いつまでにその期限を設定すれば妥当かとなると、誰も答えられないでしょうが。)


4 E理事「Aの署名押印を得られないからといって、議長が議事録を作成しないときは、過料に処せられることもありますよ。」

○ 適切である。 これは、上の選択肢とは異なった設問で、「議長が議事録を作成しないとき」は、選択肢1で引用しました区分所有法第42条1項です。すると、罰則として、
 「区分所有法第71条
 「第七十一条  次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人は、
二十万円以下の過料に処する
     一  第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項(これらの規定を第六十六条において準用する場合を含む。)並びに第六十六条において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)又は第四十七条第十二項(第六十六条において準用する場合を含む。)において読み替えて適用される第三十三条第一項本文の規定に違反して、規約、議事録又は第四十五条第四項(第六十六条において準用する場合を含む。)の書面若しくは電磁的記録の保管をしなかつたとき。
     二  第三十三条第二項(第四十二条第五項及び第四十五条第四項(これらの規定を第六十六条において準用する場合を含む。)並びに第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、正当な理由がないのに、前号に規定する書類又は電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧を拒んだとき。
     
三  第四十二条第一項から第四項まで(これらの規定を第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、議事録を作成せず、又は議事録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
     四  第四十三条(第四十七条第十二項(第六十六条において準用する場合を含む。)において読み替えて適用される場合及び第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
     五  第四十七条第三項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に基づく政令に定める登記を怠つたとき。
     六  第四十八条の二第一項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、財産目録を作成せず、又は財産目録に不正の記載若しくは記録をしたとき。
     七  理事若しくは監事が欠けた場合又は規約で定めたその員数が欠けた場合において、その選任手続を怠つたとき。
     八  第五十五条の七第一項又は第五十五条の九第一項(これらの規定を第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。
     九  第五十五条の九第一項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による破産手続開始の申立てを怠つたとき。
     十  第五十六条の二第二項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による検査を妨げたとき。」とあり、
3号に該当して、20万円以下の過料に処せられますから注意してください。



答え:4 (設問としては、面白いが、もっと、別の角度からの検討も欲しい。)

問32

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 32〕管理費等を滞納している区分所有者に対する管理組合の対応について、理事長が総会で行った次の説明等のうち、標準管理規約、区分所有法及び民法の規定によれば、適切なものはどれか。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 滞納している区分所有者が所有している住戸が賃貸に供されている場合には、その住戸の賃借人に対して、直接、滞納管理費等を請求することとします。

X 適切でない。 マンションにおいて管理費等の負担は、区分所有者にあります。それは、区分所有法第19条
 「(共用部分の負担及び利益収取)
  第十九条  各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。 」とあり、
これを受け、標準管理規約25条
 「(管理費等)
  第25条 区分所有者は、敷地及び共用部分等の管理に要する経費に充てるため、次の費用(以下「管理費等」という。)を管理組合に納入しなければならない。
    一 管理費
    二 修繕積立金」とあり、
例え、賃借人がいましても、その人に「直接、滞納管理費等を請求すること」はできません。区分所有者に請求します。



2 理事会決議により、理事長が、管理組合を代表して、滞納管理費等の請求に関して滞納者に対して少額訴訟を提起したので、その状況、当該滞納者の氏名に代わる符号、その滞納額、滞納状況等を報告します。

X 適切でない! 今年も、この問題のある箇所が出るとは! 平成22年管理業務主任者試験 「問36」、 平成21年管理業務主任者試験 「問34」 選択肢イ、平成16年マンション管理士試験 「問4」選択肢3 など。 
  「問28」では、標準管理規約67条での、訴訟提起の扱いが、集会の決議が必要か、理事会の決議でできるかが、毎年争われているので、もう今年は触れないのかと思っていたが、出題委員においては、問題の認識が全然されていないようです。
 では、初めてこの問題に接した人用に、おさらいです。
 管理費等が滞納されると、区分所有法第6条
 「(区分所有者の権利義務等)
  第六条  区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。
   2  区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。
   3  第一項の規定は、区分所有者以外の専有部分の占有者(以下「占有者」という。)に準用する。」とあり、
最近の判例では、管理費等の滞納は1項の「共同の利益に反する行為」と認識されています。
すると、区分所有法第57条
 「(共同の利益に反する行為の停止等の請求)
  第五十七条  区分所有者が第六条第一項に規定する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することができる。
   2  前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。
   3  管理者又は集会において指定された区分所有者は、集会の決議により、第一項の他の区分所有者の全員のために、前項に規定する訴訟を提起することができる。
   4  前三項の規定は、占有者が第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為をした場合及びその行為をするおそれがある場合に準用する。 」とあり、
裁判外でも行為の停止請求(滞納管理費等の支払い請求)はできますが、裁判にするなら、同第57条2項「前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない」とあり、理事会の決議だけでは、少額にせよ「訴訟の提起」出来ません。ここについては、規約での別段の定めを認めていません。
しかし、標準管理規約66条
 「(義務違反者に対する措置)
   第66条 区分所有者又は占有者が建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、区分所有法第57条から第60条までの規定に基づき必要な措置をとることができる。」と
言いながら、標準管理規約67条
 「 (理事長の勧告及び指示等)
  第67条 区分所有者若しくはその同居人又は専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人(以下「区分所有者等」という。)が、法令、規約又は使用細則等に違反したとき、又は対象物件内における共同生活の秩序を乱す行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経てその区分所有者等に対し、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うことができる。
   2 区分所有者は、その同居人又はその所有する専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人が前項の行為を行った場合には、その是正等のため必要な措置を講じなければならない。
   3 区分所有者等がこの規約若しくは使用細則等に違反したとき、又は区分所有者等若しくは区分所有者等以外の第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経て、次の措置を講ずることができる。
     一 行為の差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行すること
     二 敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金又は不当利得による返還金の請求又は受領に関し、区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること、その他法的措置をとること
   4 前項の訴えを提起する場合、理事長は、請求の相手方に対し、違約金としての弁護士費用及び差止め等の諸費用を請求することができる。
   5 前項に基づき請求した弁護士費用及び差止め等の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。
   6 理事長は、第3項の規定に基づき、区分所有者のために、原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第43条 第2項及び第3項の規定を準用する。」とあり、
この標準管理規約66条と67条の関係が曖昧で、多くの事項は、理事会の決議だけで訴訟を起こせる解釈を産んでいます。
 実際、国土交通省でのマンション標準管理規約の改正概要案(平成22年12月24日)においても、「第66条に定める義務違反者に対する措置と第67条第3項第1号に定める措置の違いについて、各管理組合において混乱が生じている事例も見受けられることから、整理を行った上で記載する。」となっています。
 そこで、設問に戻りますが、「滞納管理費等の請求に関して滞納者に対して少額訴訟を提起」を「理事会決議により」はできません。この場合、集会の決議が必要です。
また、標準管理規約60条で
 「(管理費等の徴収)
  第60条 管理組合は、第25条に定める管理費等及び第29条に定める使用料について、組合員が各自開設する預金口座から自動振替の方法により第62条に定める口座に受け入れることとし、当月分は前月の○日までに一括して徴収する。ただし、臨時に要する費用として特別に徴収する場合には、別に定めるところによる。
   2 組合員が前項の期日までに納付すべき金額を納付しない場合には、管理組合は、その未払金額について、年利○%の遅延損害金と、違約金としての弁護士費用並びに督促及び徴収の諸費用を加算して、その組合員に対して請求することができる。
   3 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。
   4 第2項に基づき請求した遅延損害金、弁護士費用並びに督促及び徴収の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。
   5 組合員は、納付した管理費等及び使用料について、その返還請求又は分割請求をすることができない。」とありますが、
この、3項「理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる」も、管理者(=理事長)の権限を定めた区分所有法第26条
 「(権限)
  第二十六条  管理者は、共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(次項及び第四十七条第六項において「共用部分等」という。)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う。
   2  管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。
   3  管理者の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
   4  管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第二項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
   5  管理者は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。」での、
4項 「管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第二項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる」の「職務」に該当するかどうかは、議論が分かれるところです。
この設問については、次の選択肢3でも、「管理費等の滞納は、共同の利益に反する行為に該当する」と出されていますように、出題者においても、標準管理規約60条との矛盾は感じているようです。
 なお、多くの判例でも、管理費等の滞納は、「共同の利益に反する」の認識はされていますが、①使用禁止(区分所有法第58条) と ②競売(区分所有法第59条) まで行えるかは、まだ結論がでていないようです。



3 管理費等の滞納は、共同の利益に反する行為に該当するので、滞納しているすべての区分所有者に対して、区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することとします。

X 適切でない。 選択肢2で述べましたように、管理費等の滞納は、最近の判例は、区分所有法第6条1項の「共同の利益に反する行為に該当する」と認識されています。そこで、設問の「区分所有権及び敷地利用権の競売を請求」となると、区分所有法第59条の適用が可能かどうかとなります。
 「(区分所有権の競売の請求)
  第五十九条  第五十七条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。
   2  第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、前条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。
   3  第一項の規定による判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から六月を経過したときは、することができない。
   4  前項の競売においては、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い受けようとする者は、買受けの申出をすることができない。 」とあり、
ここの要件として、①第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、 ②他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるとき の2つが必要となります。そこで、「滞納しているすべての区分所有者に対して」となると、滞納額が少額であったり、②の他の方法(区分所有法第57条や同第58条など)での解決策も考えられるため、適切ではありません。また、裁判官によっては、まだ、管理費等の滞納は、共同の利益に反する行為に該当するかどうかの判断が別れますので、適切ではありません。
(ここの判例などの詳細は、私の「超解説 区分所有法」 第57条から第59条の解説を読んでください。)



4 現に駐車場を使用している滞納者に対しては、駐車場使用細則を改正し管理費等の滞納があれば駐車場使用契約を解除できるという条項を新たに設け、駐車場使用期間中であっても駐車場使用契約を解除することとします。

○ 適切である?  設問では、管理費等を滞納しているのは分かるのですが、「現に駐車場を使用している滞納者」が、その駐車場使用料まで滞納しているのか、定かでは有りませんし、また、駐車場使用細則の改正が、区分所有法第31条での規約の変更との関係で「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」まで追及するのかが明確でないのですが、出題者のレベルでは、「駐車場使用期間中であっても駐車場使用契約を解除すること」ができるかどうかを聞いていると判断しました。
 多くの場合、管理費等を滞納すると、駐車場使用料も滞納になりますから、「駐車場使用細則を改正し管理費等の滞納があれば駐車場使用契約を解除できるという条項を新たに設ける」ことは、適切です。また、滞納された駐車場使用料は、管理費等と異なり区分所有者が代わると「特定承継人」に引き継がれないとの解釈もありますので、ぜひ設けるべきです。
 このような、「管理費等が滞納されたら、駐車場使用契約を解除するとの契約」は解除条件付き法律行為として、許されています。それが、民法第127条
 「(条件が成就した場合の効果)
  第百二十七条  停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時からその効力を生ずる。
   2  解除条件付法律行為は、解除条件が成就した時からその効力を失う。
   3  当事者が条件が成就した場合の効果をその成就した時以前にさかのぼらせる意思を表示したときは、その意思に従う。」とあり、
 2項に該当し、「管理費等の滞納があれば駐車場使用契約を解除できる」という条項の駐車場使用契約」があれば、たとえ「駐車場使用期間中であっても駐車場使用契約を解除」できます。
参考: 区分所有法第31条
 「(規約の設定、変更及び廃止)
  第三十一条  規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
   2  前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。」
 参考:
標準管理規約第15条関係コメント⑥駐車場使用細則、駐車場使用契約等に、管理費、修繕積立金の滞納等の規約違反の場合は、契約を解除できるか又は次回の選定時の参加資格をはく奪することができる旨の規定を定めることもできる。


答え:4 (この解説は、やたら時間がかかった。 過去問題においても、標準管理規約を優先した考え方をとっていて正解が分かれるためです。)
マンション管理センターの解答:2 (マンション管理センターは、これだけ、理事会だけでは決議できないと指摘しているが、まったく、反省していない!)

問33

*注:標準管理規約は平成28年3月に改正があったので注意の事。
    該当の条文は、必ず改正された標準管理規約で確認のこと。

〔問 33〕住居・店舗併用のマンションにおける店舗の営業時間の制限と住宅一部共用部分であるエレベーターの更新を決議する総会の場に、理事会の要請により出席していたマンション管理士が、議長である理事長からの求めに応じて助言した次の記述のうち、マンション標準管理規約(複合用途型)の規定によれば、適切でないものはどれか。


注:標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 区分所有者から専有部分を賃借して営業をしている賃借人が、事前の通知もなく総会に出席して店舗の営業時間の制限について、意見を述べようとしたので、「事前の通知がない以上、意見を述べさせる必要はありません。もちろん決議に加わることもできません。」と助言した。

○ 適切である。 店舗の営業時間の制限の議案については、区分所有者から専有部分を賃借して営業をしている賃借人は、会議の目的につき利害関係がありますから、その場合、占有者として、総会に出席し、意見を述べることができます。それは、マンション標準管理規約(複合用途型)(以下「規約(複合型)という)49条、
 「(出席資格)
  第49条 組合員のほか、理事会が必要と認めた者は、総会に出席することができる。
   2 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的につき利害関係を有する場合には、総会に出席して意見を述べることができる。この場合において、総会に出席して意見を述べようとする者は、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。」とあり、
2項に該当します。しかし、その際には、「あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。」のです。かなり、厳しい規定ですが、単純に、規約(複合型)を適用するなら、「事前の通知がない以上、意見を述べさせる必要はありません」。また、議決権は、原則として区分所有者にありますから(同規約50条別表第5)、賃借人は区分所有者の代理人であることを証明できないと、議決には加わることはできません。
 規約(複合型)50条4項、5項
 「(議決権)
  第50条
   4 組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。
   5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、その組合員と同居する者若しくはその組合員の住戸若しくは店舗を借り受けた者、又は他の組合員若しくはその組合員と同居する者又は組合員が法人の場合においては、その役員若しくは従業員でなければならない。」
(注:平成23年の標準管理規約の改正で、ここ5項は削除されたので、注意のこと。)


2 数人の共有に属している店舗につき、あらかじめ届け出があった議決権行使者以外の共有者が店舗の営業時間を制限する議案について議決権を行使したので、「共有者である以上、有効な議決権の行使として取り扱ってください。」と助言した。

X 適切でない? 1つの店舗が数人の共有にある場合、議決権を行使する人を1名選任して、総会開会までに理事長に届け出ることが、規約(複合型)50条2項及び3項に規定されています。
 「(議決権)
  第50条
   2 住戸又は店舗1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。
   3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。」
そこで、この規定を厳密に適用するなら、共有者であっても、届け出のない人では有効な議決権の行使として取り扱うことはできません。しかし、ここは、議決権行使者として指定された者が無届出で欠席していたり、議決権行使者として指定された者が自分の議決権を行使していない場合など、どう扱うかが問題で、ちょっと、設問としては、条件が不適切です。



3 住戸の区分所有者から、住宅一部共用部分であるエレベーターの更新については、住戸部分の区分所有者のみで構成する団体の集会で決議すべきではないかと意見があったので、「当該エレベーターについては、規約の対象となる物件となっているので、当総会で決議することとなります。」と助言した。

○ 適切である。 規約(複合型)は、一部共用部分であっても、全体で管理するものとして規定されていますので、住宅一部共用部分であるエレベーターも管理の対象として含まれています。参考:規約(複合型)4条別表第1、及び別表第2。)
また、参考:規約(複合型)コメント全般関係「⑤この規約は、区分所有者全員の共有物である敷地、全体共用部分及び附属施設のほか、一部の区分所有者の共有物である一部共用部分についても全体で一元的に管理するものとし、管理組合は全体のものを規定し、一部管理組合は特に規定していない。」もある。


4 総会の場において、ある区分所有者から、住宅一部共用部分であるエレベーターの利用細則が利用の実態に合っていないとして、改正案を提示して同案を決議するよう求められたので、「あらかじめ招集通知で通知していた事項ではないので、決議はしないでください。」と助言した。

○ 適切である。 総会では、「あらかじめ招集通知で通知していた事項」以外は、決議できません。それは、規約(複合型)51条10項
 「(総会の会議及び議事)
  第51条
    10 総会においては、第47条第1項(注:招集手続き)によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。」の規定です。
これは、総会に出席していない組合員に対する配慮です。



答え:2 (ここの選択肢2は、出題文として、ちょっとばかり、雑だ。)
マンション管理センターの解答:2

次の解説は、「問39」をやる予定です。

問34

〔問 34〕甲マンション管理組合の平成22年度(平戒22年4月1日~平成23年3月31日)の決算に当たって、会計担当理事が取引銀行から平成22年 度未の預金残高証明書を入手したところ、銀行預金の帳簿残高と預金残高証明書の証明金額が不一致であった。この原因は、組合員Aから入金された平成23年 3月分と4月分の管理費計20,000円が入金処理漏れとなっていたためであるということが判明した。
Aの3月分の管理費10,000円については未収金を計上していたが、この後、管理組合が平成22年度決算を進めるに当たっての修正仕訳として適切なものは次のうちどれか。なお、会計処理は発生主義の原則によるものとする。


 注:会計関係も、必ず2問は出題されますから、過去問題をやっておけば、曖昧な会計処理のルールながら、感じはつかめるでしょう。


*発生主義ということ
 毎年の説明で、過去問題をやってきている人には、分かり切ったことでしょうが、初めての人もいますので、

 ★マンションの会計処理で
発生主義ということの重要性は、

  全ての費用・収益は、その支出・収入に基づいて計上し、その発生した期間
     *収入については、請求権が生じた月、
     *支出については、支出が労役などの提供又は工事などである場合は、その労役などの提供又は工事等が完了した月、物品の購入なら、その物品が納入された月
    に正しく割り当てるように処理すること。

 これにより、管理費や修繕積立金は該当月に徴収することになっているなら、未収入金(滞納)があっても、全額計上されている。

 この辺りが、企業の会計処理を知っている人には、なかなか理解できない個所です。

そこで、誤っていた仕訳は、
組合員Aから入金された平成23年 3月分と4月分の管理費計20,000円が入金処理漏れとなっていたためであるということが判明した。Aの3月分の管理費10,000円については未収金を計上していた。
のなら、まず3月分の処理は、

借方 貸方
未収金(資産科目) ¥10,000 管理費収入(収入の発生) ¥10,000
 (資産の増加)

 としたが、本当は、入金されていた。
これを訂正するには、管理費は変わりないが、未払金 の借方/貸方を逆にする。そして、入金があったので、相手は、現金預金となる。
 

借方 貸方
現金預金(資産科目) ¥10,000  未収金 ¥10,000
 (資産の増加)


では、次ぎに、4月分の管理費の処理は、3月期決算では、まだ発生していない管理費のため、前受金(負債科目)となる。

借方 貸方
現金預金(資産科目) ¥10,000 前受金(負債科目) ¥10,000
 (資産の増加 ) (負債の増加)

 
となる。
そこで、修正仕訳としては、2と3により

借方 貸方
現金預金 ¥10,000 未収金 ¥10,000
現金預金 ¥10,000 前受金 ¥10,000


 よって、

答え:3  (借方/貸方を表にしました。少しは、見やすくなったかも。)

問35

〔問 35〕甲マンション管理組合の理事会において、会計担当理事が平成22年度(平成22年4月1日~平成23年3月31日)決算の管理費会計の比較貸借対照表について行った次の説明のうち、収支報告書又は貸借対照表に関する説明として適切でないものは、次のうちどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとし、資金の範囲は、現金預金、未収金、未払金、前受金及び前払金とする。

 

*「発生主義の原則」については、前の「問34」を参照のこと。
 最近は、このような、前年度との比較貸借対照表を見せて、「収支報告書」の当期収支差額を想定させる出題も目立つ。平成22年 マンション管理士試験 「問35」 。
 
 また、「資金の範囲は、現金預金、未収金、未払金、前受金及び前払金とする」も、重要な前提です。資金の範囲同士の取引は、「収支計算書」には、反映されません。
さらに、これも、毎年注意していますが、マンションにおける会計方式については、法律上区分所有法などでの統一した規則はなく、「公益法人」に準じた会計を参考に出題されます。


1 現金預金が減少していますが、前受金が減少したこととは関係ありません。

X 適切でない。 前受金とは、次期会計年度に計上する収入で、実入金額で、この増減は、現金預金項目に影響があります。
  前受金が前年より、▲300千円となっています。



2 平成22年度収支報告書の当期収支差額はプラスです。

○ 適切である。 何もなければ、通常、貸借対照表の正味財産は、[資産 - 負債] で算出されます。そして、通常、正味財産は、収支報告書の次期繰越収支差額に一致します。 正味財産が (プラス)900千円なら、平成22年度収支報告書の当期収支差額もプラスです。


3 未払金を減少させたことは、正味財産の増加とは関係ありません。

○ 適切である? 前年度との比較でいっているのか、一般でいっているのか。未払金とは、当期会計年度に計上すべき費用です。
  正味財産は、[資産 - 負債] であり、資金の範囲から、
  資産=現金預金+未収金
  負債=未払金+前受金 である。
  前年との話なら、貸借対照表から、正味財産が増加したのは、資産の未収金が¥0 となったのが原因?



4 未払金や未収金を増減させることにより、現金預金を増減させることは可能です。

○ 適切である。 未払金が増減すれば、それに対応して現金預金も増減する関係にあります。
 また、未収金も増減すれば、それに対応して現金預金も増減する関係にあります。



答え:1 (この会計の解説で、もっとズバーッと、分かり易い解説ができる方は、ブログに載せてください。選択肢2 での「何もなければ」の皮肉が分かった方は、過去問題を充分にやった人です。)

*そこで、「のりべー」さんから、早速、2012年1月6日、以下の解説が寄せられましたので、ご紹介します。
  選択肢2について:収支計算書において 繰越収支差額=資産-負債 とせずに 流動資産-流動負債 と単純に解釈しています。
 一方、 正味財産=純資産=資産(流動資産+固定資産)-負債(流動負債+固定負債) =繰越収支差額+固定資産(積立保険金等)-固定負債(長期借入金等)
 解説されているように 通常、資金の範囲が流動資産(現金、未収金等)と流動負債(未払い金、前受け金等)であれば、繰越収支差額は正味財産と一致しますが、積立保険金や長期借入金等によって、流動資産や流動負債が固定資産や固定負債に振り変わったり、また、それらを現金化や返済した場合、正味財産と繰越収支差額の増減に差が出ることになります。
 もう少し上手に解説できればいいのですが、ズバーと解説とはなかなかいきませんね。 会計基準が管理組合によって様々で(居住マンションでは細かく羅列されていますが、貸借対照表に正味財産の項目がありません。)また会計の専門家ではないので、間違いを恐れず解説に挑戦したことをご了承下さい。しかし、しっかり説明しようとすると無駄に細かく長くなりそうで、師匠のご苦労が毎回身に染みます。

*また、「たかさぶ」さんから、選択肢3について、以下のコメントが寄せられましたので、参考にしてください。
 選択肢3について:未払金が減少しても、仕訳は、
 (未払金)××× |(現金預金)××× 
 となり、借方・貸方ともに貸借対照表項目であって、資産・負債が同額貸借対照表に加わるのみで、正味財産には影響しません。
 なお、「未払金」と「現金預金」はどちらも資金の範囲に含まれているため、「資金項目同士」の取引となるので、収支報告者には反映されません。 
なぜ、資金項目同士の取引を収支報告書に反映させないのかというと、例えば、ある部屋の机の上に資金があったとして、その資金の置き場所を、同じ室内の別の机の上に変えたと考えれば、ただ単に置き場所が変わっただけで、資金の収支とは考えないからです。

 (「たかさぶ」さん、コメント有難うございます。なお、満期払戻積立保険の件は、割愛させていただきました。でも、私の参考にはなりました。)

問36

〔問 36〕マンションの建物(鉄筋コンクリート造)の調査・診断に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 外壁塗装の白亜化とは、エフロレッセンスと呼ばれ、下地のコンクリート中の石灰等が水に溶けて塗装の表面にしみ出したものである。

X 適切でない。 このあたりの過去問題は多い。平成22年 マンション管理士試験 「問39」平成20年管理業務主任者試験 「問26」平成19年マンション管理士試験 「問37」  平成18年 マンション管理士試験 「問37」 など。
  設問がこれまた、主旨がどこにあるのか、分かり難いのですが、「白亜化(はくあか)」とは、チョーキング(Chalking=白墨化)の訳で、塗装面が劣化して白墨の粉のように白くなった状態です。「下地のコンクリート中の石灰等が水に溶けて塗装の表面にしみ出したもの」は、エフロレッセンス(Efforesence=開花)と呼ばれ、日本語では「白華現象」と訳されています。「白亜化」ではありません。







2 コンクリートのひび割れは、ひび割れ幅が0.3mm以下であっても漏水や鉄筋腐食の原因となり得るので注意が必要である。

○ 適切である。 ここは、平成15年マンション管理士試験 「問39
  コンクリートのひび割れは、そこから水が入ったりして鉄筋の腐食につながるため、0.3mm以下であっても、ルーペやクラックスケールで計ります。





3 鉄筋のかぶり厚さの調査は、建物の耐久性(鉄筋の腐食の防止)、構造安全性(鉄筋とコンクリートの付着強度の確保)及び耐火性(鉄筋の温度上昇の防止)の診断を行うために重要である。

○ 適切である。 鉄筋のかぶり厚さとは、鉄筋を覆っているコンクリートの厚さのことです。このコンクリートの厚さは、経年により劣化し薄くなっていきます。すると、中の鉄筋が錆びたり防火性能も劣ってきますから、調査します。建築基準法でも基準があります。また、その調査方法としては、局部破壊法として、コンクリートを削(はつり)ったり、非破壊法として、電磁波や超音波などを利用して、鉄筋までの位置を知る方法もあります。




4 塗膜の調査において、クロスカット試験は、塗膜表面に格子状の切込み等を行って、塗膜の付着性を調査する。

○ 適切である。  クロスカット試験は、平成17年 マンション管理士試験 「問36」 にも。
   建物の塗膜も劣化しますと、雨・風等に対する耐候性が劣り、また下地との付着性も悪くなりますから、カッター・ナイフなどで、格子状(クロス=十字)に切り込みを入れて、その面を拡大鏡で観察したり、セロハンテープを貼り付けて引っ張り、標準のパターンと比較して対応します。



答え:1  (ここは、過去問題をやっていれば、すぐ分かる。)

問37

〔問 37〕マンションの建物の調査を行う場合の調査項目と使用する機器・道具等の組合せとして適切でないものはどれか。

1 鉄筋のかぶり厚さ  ------- 電磁波レーダ

○ 適切である。 ここ「問37」は、前の「問36」とほぼ同じだ。平成18年マンション管理士試験 「問37」 、平成17年管理業務主任者試験 「問28」 もある。
  電磁波レーダー法とは、アンテナからコンクリート内部へマイクロ波を放射して、コンクリートと他の物質(鉄筋、配管、空洞など)から反射してきた時間を測定し画像処理をすることによって、はく離や空洞などの欠陥、コンクリート内部にある鉄筋や鋼材の位置を調べる方法です。非破壊試験として用いられます。アンテナの表面を移動させて、鉄筋の水平位置が分かります。





2 コンクリートのひび割れ幅   ------- クラックスケール

○ 適切である。 コンクリートのひび割れは、そこから水が入ったりして鉄筋の腐食につながるため、0.3mm以下であっても、ルーペやクラックスケールで計ります。




3 コンクリ-トの中性化の深さ  ------- フェノールフタレイン溶液

○ 適切である。 平成21年マンション管理士試験 「問38」 、 平成17年管理業務主任者試験 「問28」 でも出ている。
   コンクリートが中性化しますと、内部の鉄筋が腐食しやすくなるため、コンクリートをくり抜いて、取り出したコンクリートにフェノールフタレイン溶液を噴射して、中性化の進み具合を調べます。フェノールフタレインは、ペーハー(pH)9.8以上のアルカリ性で赤く発色します。無色の部分を(pH8.2以下)中性化深さと呼んで計ります。





4 タイルの浮き  ------- リバウンドハンマー

X 適切でない。 ここは、平成23年管理業務主任者試験 「問28」 にも出ている。
   リバウンドハンマー(シュミットハンマーとも)は、コンクリートに打撃を与えて、跳ね返ってきた衝撃でコンクリートの強度を調べます。 タイルの浮きは外壁打診用(テスト)ハンマーを使います。






答え:4 (かなり、サービス問題。 ここは、落とせない。)

問38

〔問 38〕「長期修繕計画作成ガイドライン及び同コメント」(平成20年6月 国土交通省公表)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 設備配管の修繕等において共用部分の修繕に伴って生じる専有部分の修繕工事は、長期修繕計画の対象に含まれない。

X 適切でない。 含まれている。「長期修繕計画作成ガイドライン」は、平成22年マンション管理士試験 「問39」平成21年マンション管理士試験 「問36」 にも出ている。また、平成23年管理業務主任者試験 「問27」 も参考に。
  長期修繕計画作成ガイドライン(以下「ガイドライン」という)
  「第2章 長期修繕計画の作成の基本的な考え方
    第1節 長期修繕計画の作成及び修繕積立金の額の設定の目的等
     2 基本的な考え方
       一 長期修繕計画の対象の範囲
         単棟型のマンションの場合、管理規約に定めた組合管理部分である敷地、建物の共用部分及び附属施設(共用部分の修繕工事又は改修工事に伴って修繕工事が必要となる専有部分を含む。)を対象とします。
 また、団地型のマンションの場合は、多様な所有・管理形態(管理組合、管理規約、会計等)があります。」とあり、
 同コメント
 「◆また、共用部分の排水管の取替えを行うために、パイプシャフトに面した専有部分の壁を一旦撤去した後に修復することがあります。このような共用部分の修繕工事及び改修工事に伴う専有部分の修繕工事は、管理組合が費用を負担しますので、長期修繕計画の対象に含むこととなります。」とあります。



2 長期修繕計画の見直しは、大規模修繕工事の間隔に合わせて10年程度で実施することが望ましい。

X 適切でない。 長期修繕計画の見直しは、10年程度ではなく”5年”程度とします。
  ガイドライン 
  「第3章 長期修繕計画の作成の方法
   10 長期修繕計画の見直し
     長期修繕計画は、次に掲げる不確定な事項を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。また、併せて修繕積立金の額も見直します。
     ①建物及び設備の劣化の状況
     ②社会的環境及び生活様式の変化
     ③新たな材料、工法等の開発及びそれによる修繕周期、単価等の変動
     ④修繕積立金の運用益、借入金の金利、物価、消費税率等の変動」とあります。



3 長期修繕計画の作成(見直しを含む。)の推定修繕工事項目の設定は、建物及び設備の機能を新築時と同等水準に維持回復させる修繕工事を対象とし、免震工法等の耐震改修工事は対象としない。

X 適切でない。 ガイドライン 
  「二 長期修繕計画の作成の前提条件
    長期修繕計画の作成に当たっては、次に掲げる事項を前提条件とします。
    ①推定修繕工事は、建物及び設備の性能・機能を新築時と同等水準に維持、回復させる修繕工事を基本とする。
    ②区分所有者の要望など必要に応じて、建物及び設備の性能を向上させる改修工事を設定する。
    ③計画期間において、法定点検等の点検及び経常的な補修工事を適切に実施する。
    ④計画修繕工事の実施の要否、内容等は、事前に調査・診断を行い、その結果に基づいて判断する。」とあり、
設問の前半、「建物及び設備の機能を新築時と同等水準に維持回復させる修繕工事を対象とする」は、①に該当し、後半の「免震工法等の耐震改修工事」も「②区分所有者の要望など必要に応じて、建物及び設備の性能を向上させる改修工事を設定するに該当すると考えていいでしょう。



4 修繕積立金の積立ては、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする積立方式(均等積立方式)を基本とする。

○ 適切である。 ガイドライン
  「第3章 長期修繕計画の作成の方法
   第2節 修繕積立金の額の設定方法
   1 修繕積立金の積立方法
     修繕積立金の積立ては、長期修繕計画の作成時点において、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする積立方式(以下「均等積立方式」という。)を基本とします。
 なお、均等積立方式による場合でも5年程度ごとの計画の見直しにより、計画期間の推定修繕工事費の累計額の増加に伴って必要とする修繕積立金の額が増加しますので留意が必要です。また、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を段階的に増額する積立方式とする場合は、計画の見直しにより計画の作成当初において推定した増加の額からさらに増加しますので特に留意が必要です。
 分譲事業者は購入予定者に対して、また、専門家は業務を依頼された管理組合に対して、修繕積立金の積立方法について十分に説明することが必要です。」とあり、
該当しています。



答え:4 (ここは、知らないと、選択肢2 も候補にあがるか?)

問39

〔問 39〕マンションの維持管理に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」(マンション修繕債券積立制度)を利用できる管理組合の条件として、長期修繕計画が作成されていることや修繕積立金の滞納割合が10%以下であること等が挙げられている。

X 適切でない。 住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」は、過去でも出題があった?
  「マンションすまい・る債」利用の要件として、以下の5つの要件が平成23年度の場合挙げられています。
「★この制度をご利用いただける管理組合は、次の5つの要件を満たす管理組合です(法人登記の有無は問いません。)。
  なお、要件5(反社会的勢力と関係がないこと)を除き、応募時点で満たしていない要件がある場合でも、次回に開催する集会(総会)などで要件を満たす予定であれば、この制度をご利用いただけます。
  要件1 機構融資を受け、共用部分の修繕工事を行うことを予定しているマンション管理組合であること
  要件2 管理規約に、次の事項が規定されていること
       管理規約の対象となる敷地、建物、附属施設及び共用部分の範囲
       区分所有者の管理費及び修繕積立金(特別修繕費)の納入義務
       修繕積立金の使途範囲が、計画的修繕等に制限されていること
       修繕積立金は、管理費と区分して経理されなければならないこと
       管理組合が、敷地、共用部分及び附属施設の修繕・変更を業務として行うこと
       収支決算、収支予算、管理費の額及び徴収方法並びに計画的修繕等に係る借入及び修繕積立金の取崩しが、集会の議決事項とされていること
  要件3 長期修繕計画が、次の事項に適合すること
       ①計画期間が20年以上(ただし、長期修繕計画の作成年が平成6年以前のものについては15年以上)であること
       ②原則として、外壁補修、屋根補修、給水管及び排水管の補修にかかる修繕予定時期及び予定工事金額が明記されていること
  要件4 応募を行う年度の収支予算において、修繕積立金の一戸当たりの平均月額が、建物の竣工からの経過年数に応じて、下表の平均月額以上積み立てられることになっていること(表は省略)。
       ただし、長期優良住宅(詳細は省略)の設定を受けている場合は、修繕積立金の一戸当たりの平均月額に関わらず、この要件を満たしているものとみなします。
  要件5 反社会的勢力と関係がないこと(反社会的勢力と関係がある管理組合はこの制度が利用できません。)」とあり、
「長期修繕計画が作成されていること」は要件3 に規定されていますが、「修繕積立金の滞納割合が10%以下である」は規定がありませんから、適切ではありません。
(どこかで、「滞納割合が10%以下」があったと思ったら、「共用部分のリフォーム融資」条件にあった。平成22年 マンション管理士試験 「問39」 だ。)


2 消防用設備等の点検における機器点検及び総合点検は、建築士又は建築物の昇降機以外の建築設備について国土交通大臣が定める資格を有する者(建築設備検査資格者)が実施しなければならない。

X 適切でない。 ここも、過去に何度も出題されている?
  まず、消防の業務を行う消防庁や消防団は、国土交通省の管轄ではなく、総務省の管轄であることを知っていると、答は早い。
  消防用設備等の点検における機器点検及び総合点検については、消防法第17条の3の3
 「第十七条の三の三  第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等又は特殊消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。 」とあり、
定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告です。建築士又は建築物の昇降機以外の建築設備について国土交通大臣が定める資格を有する者(建築設備検査資格者)が実施するのではありません。



3 コンクリートの打継ぎ部や各種部材の接合部等のシーリング目地は、紫外線のほかに、地震、気温や日照等の影響を受けて劣化するので、必要に応じて打替えを行う。

○ 適切である。 シーリング材は、紫外線、オゾン、酸等や当然に地震、気温や日照など外からの影響を受けて劣化します。そこで、調査の結果、必要に応じて打替えを行うことになります。


4 「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」において、長期優良住宅の認定を受けた住宅は、認定を受けた計画に基づくメンテナンスを実施し、その記録を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスクに保存しなければならない。

X 適切でない。 ここは、何となく、パソコンを使ってまで、保存するのかよって、感じる箇所です。
 まず、こんな法律は知らないでしょうから、ついでに概要の説明から始めましょう。
 「長期優良住宅」とは、住宅であって、その構造及び設備が長期使用構造等であるものをいう、 とあり、「長期使用構造等」とは、腐食、腐朽及び摩損、地震に対する安全性の確保、居住者の加齢による身体の機能の低下、居住者の世帯構成の異動その他の事由による住宅の利用の状況の変化に対応した構造及び設備の変更を容易にする、維持保全を容易にする、などが挙げられています。
 そこで、長期優良住宅の認定を受けた住宅は、認定を受けた計画に基づくメンテナンスを実施し、その記録を作成、保存しなければなりません。それが、同法第11条
 「(記録の作成及び保存)
  第十一条  認定計画実施者は、国土交通省令で定めるところにより、認定長期優良住宅の建築及び維持保全の状況に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。
   2  国及び地方公共団体は、前項の認定長期優良住宅の建築及び維持保全の状況に関する記録の作成及び保存を容易にするため、必要な援助を行うよう努めるものとする。 」とあるだけで、
「その記録を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスクに保存しなければならない」までは、求められていません。



答え:3 (ここは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」を知らなっても、適切なのは、3 と分かるのでは?)
マンション管理センターの解答:3


これで、大体、資格予備校での解答肢が分かれていた箇所は、解説しましたので、また、「問13」の解説に戻ります。

問40

〔問 40〕マンションにおける夏の節電対策に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 照明のこまめな消灯や間引きにより照度を下げることは節電につながるが、エアコンの電源の頻繁なオンオフは消費電力の増加になるので注意が必要である。

○ 適切である。 今年(平成23年)は地震による電力不足もありで、同じように、平成23年管理業務主任者試験 「問26」 でも省エネは出題されている。
   電灯を消したり、点灯している電球の数を減らせば、当然電気の使用量は少なくなりますが、エアコンなど多くの電気を使用する電気機器をオンにすると、急激に冷房(また暖房)モードに入るため、立ち上がり時に多量の電気を使用しますから、あまり頻繁に、電源を入れたり消したりすると、自動調節で運転している場合より消費電力が多くなることもあります。



2 明るさがほぼ同じ白熱電球、電球形蛍光ランプ及びLED電球について、白熱電球を電球形蛍光ランプに交換することは、電球形蛍光ランプをLED電球に交換することより節電効果が小さい。

X 適切でない。 大きい。 今年は、このLED電球が、節電効果があるとのことで、随分と売れました。 LED電球は、まだ、白熱電球や電球形蛍光ランプに比べて価格が高いのですが、寿命が長く、節電という面からみると、他と比較して、60W相当なら、
 白熱電球;約54W, 電球形蛍光ランプ;約13W, LED電球;約7.5W とのデータがあります。
 そこで、この数字を使うと、設問の
  ①白熱電球を電球形蛍光ランプに交換は、マイナス41W
  ②電球形蛍光ランプをLED電球に交換は、マイナス5.5W となり、
白熱電球を電球形蛍光ランプに交換することは、電球形蛍光ランプをLED電球に交換することより節電効果が大きい。


3 熱伝導抵抗の大きい断熱材や建具等により、住宅の断熱性能を高め熱の出入りを減少させることは、節電に有効である。

○ 適切である。 住宅の断熱性能を高め熱の出入りを減少させることは、室内の気密性が高まり、冷暖房の効果が高まりますから、節電対策として有効です。


4 ベランダにゴーヤ等の植物を植えたり、カーテンや障子を閉めて、日射による熱負荷を減少させることは、節電に有効である。

○ 適切である。 日射による熱負荷を減少させれば、建物内部の温度が下がりますから、夏場の節電対策として有効です。ベランダにゴーヤだけでなく、朝顔やヘチマをすだれ状にした家が今年の夏は目立ちました。グリーン・カーテンの名称で私の団地でもやっていました。


答え:2 (平成23年は、東京電力の福島原子力発電所が、地震と津波の被害で、電力不足になったので、節電のチラシでこのあたりは、知っていたかも。参考までに:国土交通省の「夏期の節電について」

問41

〔問 41〕マンションの建築構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 ラーメン構造は、柱と梁をしっかり固定(剛接合)して建物の骨組みを構成し、荷重や外力に対応する構造形式である。

○ 適切である。 建築構造でのラーメン構造と壁式構造は、もう過去から出題が多い。古くは、 平成13年 管理業務主任者試験 「問25」 や 同 「問26」 など。
   マンション建築の構造としては、力学的な構造で分類すると、
ラーメン構造と下の壁式構造は基本です。
  ラーメン構造のラーメン(Rahmen)とは、ドイツ語で「枠」の意味で、柱と梁(はり)で骨組みを造り、その接合部をしっかりとつないだ構造(剛接合)で、荷重や外力に対応します。柱と梁が一体となり、力を受けても接合部分が変形しないように溶接やボルトなどによって強力に接合します。大きな開口部を持つ建物や、室内自由デザインの建物で利用されます。鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造等に適用されます。





2 壁式構造は、壁や床等の面的な構造部材により荷重や外力に対応する構造形式で、中低層の建物に多く用いられる。

○ 適切である。 壁式構造は、壁面や床板などの平面的な構造材を組み合わせた、柱を持たない箱状の骨組のことです。板状になった薄い壁梁は付きますが、柱や梁が室内に出っ張らないので、すっきりした空間ができます。しかし、壁で構造を支えるために、室内空間に耐力壁(構造壁)を設ける必要があり、上のラーメン構造に比べると空間構成があまりとれず、大空間はできません。通常は、鉄筋コンクリート造で5階建て以下の中低層マンションに適用されます。




3 鋼(鉄骨)構造は、超高層建築物や大スパン構造物に適しているが、一般に、耐火被覆が必要となる。

○ 適切である。 今度は、建築材料による分類です。 鋼(鉄骨)構造とは、S造(Steel Structure)とも呼ばれ建築物の躯体に鋼や鉄製の部材を用いています。鉄筋コンクリートに比べ単位重量が軽いことから長い梁(はり)が利用でき、柱の本数も少なく高層建築や大スパンの構造物(鉄塔や鉄道橋など)に適していますが、構造材の鉄骨が被覆のない場合、500度C以上の火熱で、強度が半分に落ちるため、耐火建築にするため耐火被覆をします。マンションでは、採用例は少ないとのことです。




4 鉄筋コンクリート構造は、引張強度は高いが圧縮強度は劣るコンクリートを圧縮強度が高い鉄筋によって補った構造形式である。

X 適切でない。 鉄筋コンクリート構造も、材料による分類です。 鉄筋コンクリート構造は、RC造(Reinforced Concrete(補強されたコンクリート)Structure)とも呼ばれ、鉄が持つ引っ張りに強い特性と、コンクリートが持つ圧縮力に強い特性を利用した構造です。設問は、逆になっています。鉄とコンクリートは熱膨張率が近く、相互の付着力も大きくて、酸化すると錆びる鉄筋をコンクリートを被覆することによりアルカリ性により保護し、耐火性もあります。




答え:4  (また新しく、図を作成したので、時間がかかった。)

問42

〔問 42〕次に掲げるア~エは、マンションに使用される建築材料である。これらの建築材料の熱伝導率(気乾状態)の小さなものから並べた1~4のうち、適切なものはどれか。

ア 木材・合板
イ アルミニウム
ウ コンクリート
工 グラスウール保温板

*まず、熱伝導とは、壁の内部で温度差によって一方の表面から他の表面に、材料中を熱が移動することです。そして、熱伝導率は、その熱の移動のしやすさを示す数字で、各材料によって固有の値があります。一般的には、重くて冷たい感じの材料は熱伝導率が大きく、軽くて暖かい感じのものは熱伝導率が小さいと考えていいようです。
具合的には、熱伝導率の小さい方から、
  グラスウール保温板(エ):0.04
  木材・合板(ア)      :0.14
  コンクリート(ウ)      :1.2
  アルミニウム(イ)     :210
  です。




1 ア、ウ、エ、イ
2 ア、エ、イ、ウ
3 エ、ア、ウ、イ
4 エ、ア、イ、ウ


答え:3 (工 グラスウール保温板 → ア 木材・合板 → ウ コンクリート → イ アルミニウム。ここは、「マンション管理の知識」にあります。)

問43

〔問 43〕マンションの飲料用の給水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 給水立て主管から各住戸へ配水する分岐管には、他の給水系統へ影響を与えることなく専有部分の給水管の更新工事ができるように止水弁を設ける。

○ 適切である。 常識的な設問であるが、根拠が探せない。どうらや、探しました。平成23年版「マンション管理の知識」 P.730あたりでした。
  この設問に近いのは、「建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備の構造方法を定める件」昭和50年12月20日:建設省告示第1597号(最終改正:平成12年5月30日:建設省告示第1406号)
 「第一 飲料水の配管設備の構造は、次に定めるところによらなければならない。
   一 給水管
    イ ウォーターハンマーが生ずるおそれがある場合においては、エアチャンバーを設ける等有効なウォーターハンマー防止のための措置を講ずること。
    
ロ 給水立て主管からの各階への分岐管等主要な分岐管には、分岐点に近接した部分で、かつ、操作を容易に行うことができる部分に止水弁を設けること。
  二 給水タンク及び貯水タンク
    イ 建築物の内部、屋上又は最下階の床下に設ける場合においては、次に定めるところによ
ること。
     (1) 外部から給水タンク又は貯水タンク(以下「給水タンク等」という。)の天井、底又は周壁の保守点検を容易かつ安全に行うことができるように設けること。
     (2) 給水タンク等の天井、底又は周壁は、建築物の他の部分と兼用しないこと。
     (3) 内部には、飲料水の配管設備以外の配管設備を設けないこと。
     (4) 内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる位置に、次に定める構造としたマンホールを設けること。ただし、給水タンク等の天井がふたを兼ねる場合においては、この限りでない。
       (い) 内部が常時加圧される構造の給水タンク等(以下「圧力タンク等」という。)に設ける場合を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らないように有効に立ち上げること。
       (ろ) 直径六十センチメートル以上の円が内接することができるものとすること。ただし、外部から内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる小規模な給水タンク等にあつては、この限りでない。
    (5) (4)のほか、水抜管を設ける等内部の保守点検を容易に行うことができる構造とすること。
    (6) 圧力タンク等を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らない構造のオーバーフロー管を有効に設けること。
    (7) 最下階の床下その他浸水によりオーバーフロー管から水が逆流するおそれのある場所に給水タンク等を設置する場合にあつては、浸水を容易に覚知することができるよう浸水を検知し警報する装置の設置その他の措置を講じること。
    (8) 圧力タンク等を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らない構造の通気のための装置を有効に設けること。ただし、有効容量が二立方メートル未満の給水タンク等については、この限りでない。
    (9) 給水タンク等の上にポンプ、ボイラー、空気調和機等の機器を設ける場合においては、飲料水を汚染することのないように衛生上必要な措置を講ずること。
    ロ イの場所以外の場所に設ける場合においては、次に定めるところによること。
    (1) 給水タンク等の底が地盤面下にあり、かつ、当該給水タンク等からくみ取便所の便槽、し尿浄化槽、排水管(給水タンク等の水抜管又はオーバーフロー管に接続する排水管を除く。)、ガソリンタンクその他衛生上有害な物の貯溜又は処理に供する施設までの水平距離が五メートル未満である場合においては、イの(1)及び(3)から(8)までに定めるところによること。
    (2) (1)の場合以外の場合においては、イの(3)から(8)までに定めるところによること。」とある。
「一 給水管 ロ 給水立て主管からの各階への分岐管等主要な分岐管には、分岐点に近接した部分で、かつ、操作を容易に行うことができる部分に止水弁を設けること。」から、妥当でしょう。



2 受水槽の点検用マンホールは、有効内径50cm以上の大きさとする。

X 適切でない。 ここは、有効内径50cm以上ではなく、直径60cm以上。 平成18年マンション管理士試験 「問43」
  選択肢1で引用しました、「建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備の構造方法を定める件」、
 「二 給水タンク及び貯水タンク
    (4) 内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる位置に、次に定める構造としたマンホールを設けること。ただし、給水タンク等の天井がふたを兼ねる場合においては、この限りでない。 
    (ろ)
直径六十センチメートル以上の円が内接することができるものとすること。ただし、外部から内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる小規模な給水タンク等にあつては、この限りでない。」に該当しています。




3 20階以上のマンションの給水系統において給水圧力が高い場合には、中間水槽や減圧弁を用いてゾーニングを行い、給水圧力を調整する。

○ 適切である。 ここも、具体的な根拠となる、通達などは探せませんでしたが、通常、高層建築物において、過大な水圧を避けるために高さ方向に区域を分け(これがゾーニング)て、給水圧力の調整を行います。どうやら、探しました。平成23年版「マンション管理の知識」 P.729あたりでした。なお、給水の圧力は、0.3 ~ 0.4 Mpa 以内になるように、一般には、12~13階以上で行うことが多いとのこと(ここは、「マンション 維持修繕技術ハンドブック (社)高層住宅管理業協会 編 オーム社:¥10,000- P.364 にあった。)


4 受水槽の点検用マンホール面は、受水槽上面より10 cm以上立ち上げる。

○ 適切である。 ここも、具体的な根拠となる、通達などは探せませんでしたが、ほこりや有害な物が入らないようにするのには妥当でしょう。


答え:2 (ここは、過去問題をやっていれば、選択肢2 が50cmでなく、60cm は分かるが、他の選択肢の根拠が、ネットでも探せない。 多分、「給排水衛生設備規準(空気調和・衛生工学会)」に、詳細があるようだ。どなたか、分かる方は、私のブログ へ投稿してください。)

2012年 1月 7日 追記:その後、図書館へ行き、「給排水衛生設備規準(空気調和・衛生工学会)」を探しましたが、この本はおいていませんでした。そこで、本屋に行き、「給排水衛生設備規準(空気調和・衛生工学会)」を探しましたが、この本は高いようで、これまたありませんでした。しかし、あきらめずに、平成23年版「マンション管理の知識」を、立ち読みしたら、ここや、下の 「問44」 や、平成23年管理業務主任者試験 「問19」 の 雨水排水設備 は、 平成23年版「マンション管理の知識」に出ていました。


しかし、このような特定の本からの出題は、一般的な判断ができないため、良くない出題方法です。

問44

〔問 44〕マンションの排水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 雨水排水ますは、直接土砂が下水道等へ流れ込まないように、ます内に泥だめを設ける構造とする。

○ 適切である? ここも、根拠を探したが、探しきれない。 ここ「問44」の根拠は、平成23年版「マンション管理の知識」にあった。 なお、排水設備は、平成16年 管理業務主任者試験 「問23」 も参考に。
   とりあえず、排水マスはなぜ必要かというと、建物の中で生じた汚水排水や雑排水、屋根に落ちた雨水排水を行う場合、排水管を通して敷地外へ流す場合、管にゴミや汚泥が流れることにより管が詰まることがあります。その場合、その都度、管を掘り出して交換したり、管内の清掃や点検をすることは事実上困難です。
そこで、そうした管の詰まりが起き易い要所に点検や清掃のためのマスを設置します。マスから管のメンテナンスを行うわけです。また、設置したマスは管を通過するゴミや汚泥を沈殿、分離させ、これらを定期的に清掃する事で、管の中の詰まりを防ぐ役割を持っています。
 そこで、「雨水排水ますは、直接土砂が下水道等へ流れ込まないように、ます内に泥だめを設ける構造とする」は、当然でしょう。また、汚水排水用の汚物が滞留しない汚水マス(インバートます)もあります。




2 トラップは、排水管中の臭気の逆流や害虫の侵入を防ぐために設置されるが、二重トラップとならないように設置し、容易に掃除ができる構造とする。

○ 適切である。 排水トラップについては、過去もでている。平成18年マンション管理士試験 「問44」 。
   まず、排水トラップとは、排水設備の配管の途中に設けられ下水道から出てくる悪臭やガスが逆流するのを防ぐしくみです。また、害虫やネズミなどを進入させないトラップ(Trap=わな)の働きもします。 そこで、1つの排水系統に2個以上のトラップを直列に設置しますと、排水管内での圧力変動がおこり、排水障害が起きますから、二重トラップは禁止されています。
根拠は、「建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備の構造方法を定める件」昭和50年12月20日:建設省告示第1597号(最終改正:平成12年5月30日:建設省告示第1406号)の排水編
  「三 排水トラツプ
     イ 雨水排水管(雨水排水立て管を除く。)を汚水排水のための配管設備に連結する場合においては、当該雨水排水管に排水トラツプを設けること。
     
ロ 二重トラツプとならないように設けること。
     ハ 排水管内の臭気、衛生害虫等の移動を有効に防止することができる構造とすること。
     ニ 汚水に含まれる汚物等が付着し、又は沈澱しない構造とすること。ただし、阻集器を兼ねる排水トラツプについては、この限りでない。
     ホ 封水深は、五センチメートル以上十センチメートル以下(阻集器を兼ねる排水トラツプについては五センチメートル以上)とすること。
     ヘ 容易に掃除ができる構造とすること。」とあります。





3 20階以上のマンションの排水立て管には、管内を定期的に清掃するために、10階程度の間隔で掃除口を設置する。

X 適切でない? まず、排水立て管とは、1本以上の排水横枝管から排水を受けて、排水横主管に排除する立て管(鉛直又は鉛直と45°以下の角度で設ける管)です。
 そこで、どこに掃除口を設けるかを探したら、千歳市のホームページに、
 「掃除口
  掃除口を設置しなければならない場合は、次のとおりとする。
   (1)ます設置が困難な箇所。
   (2)排水管において、維持管理上必要な箇所。
     ①掃除口設置箇所
      ア、排水横枝管及び排水横主管の起点
      イ、延長尾が長い排水横枝管及び排水横主管の途中
      ウ、排水管が45°を超える角度で方向を変える箇所
      
エ、排水立て管の最下部またはその付近
      オ、排水横主管と屋外の排水管の接続箇所に近いところ
      カ、その他必要と思われる箇所」とあり、
 「エ、排水立て管の最下部またはその付近」とあり、「10階程度の間隔で掃除口を設置」ではないようです。

 似たような出題があった。平成21年マンション管理士試験 「問44」 選択肢4 。これによると、「排水立て管には、最上階又は屋上、最下階、及び3階以内おきの中間階又は15m以内(大体5階程度)ごとに、掃除口を設けることが望ましい。」だそうです。10階程度では、間隔が広すぎます。


4 敷地内において雨水排水管と生活排水用の排水横主管を接続する場合には、臭気が雨水系統へ逆流しないように、トラップ機能を有する排水ますを設置する。

○ 適切である? まず、排水横主管とは、建物内の排水を集めて屋外排水設備に排除する横管で、建物外壁から屋外排水設備の桝までの間の管もこれに含めるです。
 ここも根拠を探したのですが、見つかりません。 でも、選択肢1 との関係から、妥当でしょう。



答え:3 (ここも、選択肢の根拠を探すのに、時間をかけたが結局、ネットでも探せない。 ここも、「給排水衛生設備規準(空気調和・衛生工学会)」に、詳細があるのか。どなたか、分かる方は、私のブログ へ投稿してください。)
2012年 1月 7日 追記:その後、図書館へ行き、「給排水衛生設備規準(空気調和・衛生工学会)」を探しましたが、この本はおいていませんでした。そこで、本屋に行き、「給排水衛生設備規準(空気調和・衛生工学会)」を探しましたが、この本は高いようで、これまたありませんでした。しかし、あきらめずに、平成23年版「マンション管理の知識」を、立ち読みしたら、ここや、上の 「問43」 や、平成23年管理業務主任者試験 「問19」 の 雨水排水設備 は、 平成23年版「マンション管理の知識」に出ていました。
マンション管理センターの解答:3


しかし、このような特定の本からの出題は、一般的な判断ができないため、良くない出題方法です。

問45

〔問 45〕マンションの設備の清掃及び保守点検に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 高圧洗浄法による排水管の清掃は、付着物で閉塞した排水管内に水を送り、圧縮空気を放出してその衝撃で付着物を除去する。

X 適切でない。 ここは、平成22年管理業務主任者試験 「問28」
  一般社団法人 全国管洗浄協会のホームページからの転用です。
 「高圧洗浄法:高圧洗浄機または高圧洗浄車からホースで導水しホースの先端に取り付けられたノズルから噴射する高速噴流により管内付着・堆積物等を除去する方法。噴射孔の角度により、前方噴射、後方噴射、横噴射の各タイプおよびそれらの組み合わせが採用されている。後方噴射タイプは、洗浄とともに自走機能がある。注意点としてノズルの外れ防止、ホースの接続確認、歩行者足元注意、ホースの老朽化による高圧水噴射などの事故・トラブルがある。」とあります。
 それなら、正解かと思いますが、設問の後半の「圧縮空気を放出してその衝撃で付着物を除去する」は、あいまいだけど、ウォーターラム法:閉塞した排水管内に水を送り込み、空気ポンプを用いて圧搾空気を管内に一気に放出し、その衝撃波により閉塞物を破壊・離脱させて除去する。その空気圧力は0.2~0.32[Mpa]程度で使用され最大空気圧力は1.0[Mpa]程度である。」とあり、
後半が少しばかり、適切ではありません。



2 消防用設備の点検において、消防機関へ通報する火災報知設備は、外観や機能の点検を行う機器点検を、6ヵ月に1回実施する。

○ 適切である。 似たような消防用設備の点検は、 平成20年管理業務主任者試験 「問36」 にも。
   消防用設備の点検は、消防法17条の3の3
 「第十七条の三の三
  第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における
消防用設備等又は特殊消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。 」とあり、政令は、
 消防法施行規則31条の6 (消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検及び報告)
  「法第十七条の三の三 の規定による
消防用設備等の点検は、種類及び点検内容に応じて、一年以内で消防庁長官が定める期間ごとに行うものとする。
   2  法第十七条の三の三 の規定による特殊消防用設備等の点検は、第三十一条の三の二第六号の設備等設置維持計画に定める点検の期間ごとに行うものとする。
   3  防火対象物の関係者は、前二項の規定により点検を行つた結果を、維持台帳(第三十一条の三第一項及び第三十三条の十八の届出に係る書類の写し、第三十一条の三第四項の検査済証、次項の報告書の写し、消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事、整備等の経過一覧表その他消防用設備等又は特殊消防用設備等の維持管理に必要な書類を編冊したものをいう。)に記録するとともに、次の各号に掲げる防火対象物の区分に従い、当該各号に定める期間ごとに消防長又は消防署長に報告しなければならない。ただし、特殊消防用設備等にあつては、第三十一条の三の二第六号の設備等設置維持計画に定める点検の結果についての報告の期間ごとに報告するものとする。
   一  令別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ、(十六の二)項及び(十六の三)項に掲げる防火対象物 一年に一回
   二  令別表第一(五)項ロ(注: ロ 寄宿舎、下宿又は共同住宅 とありマンションはここに該当している)、(七)項、(八)項、(九)項ロ、(十)項から(十五)項まで、(十六)項ロ、(十七)項及び(十八)項までに掲げる防火対象物 三年に一回 」とあり、
設問の消防機関へ通報する火災報知設備は、平成16年5月31日消防庁告示第9号(改正:平成十八年七月消防庁告示第三十二号)
 「消防法施行規則の規定に基づき、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類及び点検内容に応じて行う点検の期間、点検の方法並びに点検の結果についての報告書の様式を定める件
 消防法施行規則(昭和三十六年自治省令第六号)第三十一条の六第一項及び第三項の規定に基づき、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類及び点検内容に応じて行う点検の期間、点検の方法並びに点検の結果についての報告書の様式を次のとおり定める。
 第一 用語の定義
 この告示において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
   一 点検 消防用設備等にあっては消防法(昭和二十三年法律第百八十六号。以下「法」という。)第十七条第一項の技術上の基準に、特殊消防用設備等にあっては同条第三項の設備等設置維持計画に適合しているかどうかを確認することをいう。
   二 消防用設備等の種類等 消防用設備等(非常電源、配線及び総合操作盤の部分を除く。)の種類及び非常電源の種別並びに配線及び総合操作盤の別をいう。
   三 消防用設備等の機器 消防用設備等のヘッド、感知器、加圧送水装置、配管等の機器をいう。
 第二 点検の内容及び点検の方法
 点検の内容及び点検の方法は、次のとおりとする。ただし、特殊消防用設備等にあっては、法第十七条第三項に規定する設備等設置維持計画によるものとする。
   一 
機器点検 次の事項について、消防用設備等の種類等に応じ、別に告示で定める基準に従い確認すること。
     (一) 消防用設備等に附置される非常電源(自家発電設備に限る。)又は動力消防ポンプの正常な作動
     (二) 消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判別できる事項
     (三) 消防用設備等の機能について、外観から又は簡易な操作により判別できる事項
   二
 総合点検 消防用設備等の全部若しくは一部を作動させ、又は当該消防用設備等を使用することにより、当該消防用設備等の総合的な機能を消防用設備等の種類等に応じ、別に告示で定める基準に従い確認すること。
 第三 点検の期間
 点検の期間は、次の表の上欄に掲げる消防用設備等の種類等並びに同表中欄に掲げる点検の内容及び方法に応じ、同表下欄に掲げるとおりとする。ただし、特殊消防用設備等にあっては、法第十七条第三項に規定する設備等設備維持計画に定める期間によるものとする。

消防用設備等の種類等
点検の内容及び方法
点検の期間
消火器具、消防機関へ通報する火災報知設備、誘導灯、誘導標識、消防用水、非常コンセント設備、無線通信補助設備及び共同住宅用非常コンセント設備
機器点検
六月
屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、屋外消火栓設備、動力消防ポンプ設備、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、非常警報器具及び設備、避難器具、排煙設備、連結散水設備、連結送水管、非常電源(配線の部分を除く。)、総合操作盤、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備、共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備並びに共同住宅用非常警報設備及び共同住宅用連結送水管
機器点検
六月
総合点検
一年
配線
総合点検
一年
 第四 点検の結果についての報告書の様式
 点検の結果の報告は、別記様式第一の消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果報告書に、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類等に応じ、別に告示又は設備等設置維持計画で定める点検票を添付して行うものとする。ただし、消防用設備等のうち、消防長又は消防署長が適当と認める場合にあっては、別記様式第二の消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果総括表及び別記様式第三の消防用設備等(特殊消防用設備等)点検者一覧表を添付することをもって足りるものとする。」とあり、

により、消防機関へ通報する火災報知設備は6カ月に1回の機器点検を法令で定める資格者が行います。
(注:機器点検だけで、総合点検は入っていないことに注意。)


3 エレベーターの保守契約におけるPOG契約は、消耗部品付き契約のことで、定期点検及び管理仕様範囲内での消耗品の交換を含んでいる。

○ 適切である。 エレベーターのPOG契約、フルメンテナンス契約は、平成21年マンション管理士試験 「問45」 や 平成17年管理業務主任者試験 「問21」 でお馴染み。
  ここは、私の解説からの引用(コピペ)です。
  エレベーターの保守契約には、 主に次の4通りの方式があります。
   (1)FM(フルメンテナンス)方式:一定の保守料金の中で、エレベーターを定期的に点検、清掃、注油、調整をするほか、予防保全的に経年劣化を踏まえた機械部品、電気部品の取替修理、消耗品の交換まで行う総合的な保守契約。但し、主要機器の修繕や使用者の故意過失による修理などは対象外です。
     保守料金の中には、1.予防保全、2.事後保全までを含み、3.改良保全の費用は含みません。1.予防保全の中には、機能維持工事であるメインロープやガバナーロープ、移動ケーブルの交換、巻き上げ機のオーバーホール(分解点検)なども含まれます。2.事後保全の範囲では、制御盤のリレー類、インジケーターランプやリミットスイッチなどの交換も含まれます。
   (2)POG(パーツ・オイル・グリス)方式:保守料金の中で行うのは、定期的な点検、清掃、注油、調整、小額の消耗品の補充・交換のみの保守契約です。機械部品、電気部品などの取替、修理が発生した場合は別料金となります。月々の契約金額はFM方式より低く抑えられますが、突発的な故障が発生した場合には、別途修理費がかかります。
     [POG料金に含まれる消耗品] カーボンコンタクト及びフィンガー、カーボンブラシ、ヒューズ、各種ランプ類(照明用、グロー、インジケータ)点検用オイル、補充用オイル、グリス類、ウエス、サンドペーパー、ビス、ナット、ワッシャー (但しランプ類には、スリムライン、ネオン管、インテリア照明、その他特殊な発光体は含まれません。
   (3)RM(リモートメンテナンス)方式:走行速度や回数、扉の開閉状況などの運行状態を24時間遠隔監視し、診断するシステムを取付け、安全性の向上を図った方式です。
   (4)FM方式又はPOG方式+RM方式:FM方式又はPOG方式にRM方式を組合わせ、より一層の安全性の向上を図った方式です。

POG契約は、消耗部品付き契約のことで、定期点検及び管理仕様範囲内での消耗品の交換を含んでいます。


4 飲料用の受水槽は、周囲4面と上下2面の外面6面のすべてについて点検ができるように設置する。

○ 適切である。 どこかで出たと調べたら、平成15年 マンション管理士試験 「問45」 にあった。
   ここは、飲料用受水槽の通常6面点検と呼ばれます。根拠は、上の 「問43」 と同じ。 昭和50年建設省告示第1597号
 「「第一 飲料水の配管設備の構造は、次に定めるところによらなければならない。
   一 給水管
    イ ウォーターハンマーが生ずるおそれがある場合においては、エアチャンバーを設ける等有効なウォーターハンマー防止のための措置を講ずること。
    ロ 給水立て主管からの各階への分岐管等主要な分岐管には、分岐点に近接した部分で、かつ、操作を容易に行うことができる部分に止水弁を設けること。
  二 給水タンク及び貯水タンク
    イ 建築物の内部、屋上又は最下階の床下に設ける場合においては、次に定めるところによ
ること。
    
 (1) 外部から給水タンク又は貯水タンク(以下「給水タンク等」という。)の天井、底又は周壁の保守点検を容易かつ安全に行うことができるように設けること。
     (2) 給水タンク等の天井、底又は周壁は、建築物の他の部分と兼用しないこと。
     (3) 内部には、飲料水の配管設備以外の配管設備を設けないこと。
     (4) 内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる位置に、次に定める構造としたマンホールを設けること。ただし、給水タンク等の天井がふたを兼ねる場合においては、この限りでない。
       (い) 内部が常時加圧される構造の給水タンク等(以下「圧力タンク等」という。)に設ける場合を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らないように有効に立ち上げること。
       (ろ) 直径六十センチメートル以上の円が内接することができるものとすること。ただし、外部から内部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる小規模な給水タンク等にあつては、この限りでない。
    (5) (4)のほか、水抜管を設ける等内部の保守点検を容易に行うことができる構造とすること。
    (6) 圧力タンク等を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らない構造のオーバーフロー管を有効に設けること。
    (7) 最下階の床下その他浸水によりオーバーフロー管から水が逆流するおそれのある場所に給水タンク等を設置する場合にあつては、浸水を容易に覚知することができるよう浸水を検知し警報する装置の設置その他の措置を講じること。
    (8) 圧力タンク等を除き、ほこりその他衛生上有害なものが入らない構造の通気のための装置を有効に設けること。ただし、有効容量が二立方メートル未満の給水タンク等については、この限りでない。
    (9) 給水タンク等の上にポンプ、ボイラー、空気調和機等の機器を設ける場合においては、飲料水を汚染することのないように衛生上必要な措置を講ずること。
    ロ イの場所以外の場所に設ける場合においては、次に定めるところによること。
    (1) 給水タンク等の底が地盤面下にあり、かつ、当該給水タンク等からくみ取便所の便槽、し尿浄化槽、排水管(給水タンク等の水抜管又はオーバーフロー管に接続する排水管を除く。)、ガソリンタンクその他衛生上有害な物の貯溜又は処理に供する施設までの水平距離が五メートル未満である場合においては、イの(1)及び(3)から(8)までに定めるところによること。
    (2) (1)の場合以外の場合においては、イの(3)から(8)までに定めるところによること。」。
ここの「(1) 外部から給水タンク又は貯水タンク(以下「給水タンク等」という。)の天井、底又は周壁の保守点検を容易かつ安全に行うことができるように設けること。」を受けて、周囲4面と、上下2面の外面6面すべてについて点検できるように設置します。具体的には、周囲4面と下の面は60cm以上、点検用のマンホールがある上の面には1m以上の距離を設けます。



答え:1 (選択肢1は、紛らわしい設問だ。)

問46

〔問 46〕マンションに関する次の記述のうち、マンション管理適正化法及び区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。


 *注:問46から問50までは、マンション管理士試験か管理業務主任者試験の合格者には免除される部分です。また、この問46から問50は、「マンション管理適正化法」と同指針からの出題と決まっていますので、出題は似たような内容となります。過去問題はやっておくと楽です。


1 全戸が事務所又は店舗の用に供されている専有部分のある建物は、マンションではない。

○ 正しい。 まず、マンションとは、「問1」でも説明しましたが、区分所有法では定義がなく、マンション管理適正化法(以下「適正化法」という)2条の定義を使用します。
  適正化法第2条1号
 「(定義) 
  第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。
      一  
マンション 次に掲げるものをいう。
         イ 二以上の区分所有者(建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号。以下「区分所有法」という。)第二条第二項 に規定する区分所有者をいう。以下同じ。)が存する建物で人の居住の用に供する専有部分(区分所有法第二条第三項 に規定する専有部分をいう。以下同じ。)のあるもの並びにその敷地及び附属施設
         ロ 一団地内の土地又は附属施設(これらに関する権利を含む。)が当該団地内にあるイに掲げる建物を含む数棟の建物の所有者(専有部分のある建物にあっては、区分所有者)の共有に属する場合における当該土地及び附属施設」とあり、
 (イ)によりますと、マンションというための要件は、
  
①2人以上の区分所有者 がいて
  
②人の居住用の専有部分がある ことです。 (ロ)は、それを団地関係でも認めるということです。
 そこで、設問は、「全戸が事務所又は店舗の用に供されている専有部分のある建物」となっており、要件②の居住用ではありませんから、適正化法での「マンション」ではありません。
なお、気を付けなければいけないのは、区分所有法の対象は、特に居住用に限定していないことです。



2 一部共用部分のみを管理する区分所有法第3条の団体は、マンション管理適正化法上の管理組合ではない。

X 誤っている。 まず、適正化法での管理組合とは何かを見ていきましょう。その定義は、
 「適正化法第2条3号
    三  
管理組合 マンションの管理を行う区分所有法第三条 若しくは第六十五条 に規定する団体又は区分所有法第四十七条第一項 (区分所有法第六十六条 において準用する場合を含む。)に規定する法人をいう。」とあり、
それでは、ここで引用されています、区分所有法第3条は、
 「(区分所有者の団体)
  第三条  区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。」です。
ここには、区分所有者の(全体の)団体と、一部共用部分だけを管理する団体が存在しています。特に、一部共用部分のみを管理する団体を適正化法では排除していませんから、適正化法での管理組合に該当します。
なお、参考までに、区分所有法第65条は、
 「(団地建物所有者の団体)
  第六十五条  一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又は附属施設(これらに関する権利を含む。)がそれらの建物の所有者(専有部分のある建物にあつては、区分所有者)の共有に属する場合には、それらの所有者(以下「団地建物所有者」という。)は、全員で、その団地内の土地、附属施設及び専有部分のある建物の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。 」とあり、団地関係での団体です。
また、区分所有法第47条は、
 「(成立等)
  第四十七条  第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。」とあり、これは、区分所有法第3条での団体が「法人化」できる規定です。



3 規約が定められていない区分所有法第3条の団体は、マンション管理適正化法上の管理組合ではない。

X 誤っている。 選択肢2で引用しましたように、適正化法での管理組合とは、適正化法第2条3号、
 「三  管理組合 マンションの管理を行う区分所有法第三条 若しくは第六十五条 に規定する団体又は区分所有法第四十七条第一項 (区分所有法第六十六条 において準用する場合を含む。)に規定する法人をいう。」とあり、
適正化法での管理組合は、団体であればよく、そこには規約を定めることは求められていません。



4 マンションに現に居住している者がすべて賃借人である場合は、当該マンションにはマンション管理適正化法上の管理組合は存在しない。

X 誤っている。 選択肢2で引用しましたように、適正化法での管理組合とは、適正化法第2条3号
 「三  管理組合 マンションの管理を行う区分所有法第三条 若しくは第六十五条 に規定する団体又は区分所有法第四十七条第一項 (区分所有法第六十六条 において準用する場合を含む。)に規定する法人をいう。」とあり、
区分所有法第3条は、
 「(区分所有者の団体)
  第三条  区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。」です。
区分所有法での区分所有者とは、建物において自分の物(室=専有部分)を持っている人ですから、そこが全部賃貸にだされていても、適正化法上の管理組合です。



答え:1 (ここらは、基本問題です。)

問47

〔問 47〕マンション管理士に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 マンション管理士試験に合格した者は、合格した日から5年以内でなければ国土交通大臣の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、その業務を行うことができない。

X 誤っている。 まず、適正化法でのマンション管理士とは何かから、見ていきましょう。それは、適正化法第2条5号
 「五  
マンション管理士 第三十条第一項の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されているものを除く。)とする者をいう。」とあります。
この規定によれば、「第三十条第一項の登録を受ければ」いいわけです。
では、同法第30条は、
 「(登録) 
  第三十条  マンション管理士となる資格を有する者は、国土交通大臣の登録を受けることができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。
     一  成年被後見人又は被保佐人
     二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
     三  この法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
     四  第三十三条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
     五  第六十五条第一項第二号から第四号まで又は同条第二項第二号若しくは第三号のいずれかに該当することにより第五十九条第一項の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
     六  第八十三条第二号又は第三号に該当することによりマンション管理業者の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの日前三十日以内にその法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。第三章において同じ。)であった者で当該取消しの日から二年を経過しないもの)
   2  前項の登録は、国土交通大臣が、マンション管理士登録簿に、氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を登載してするものとする。 」とあり、
1項では、設問のような「合格した日から5年以内」などの規定はありません。ただし、単にマンション管理士試験に合格しただけでは、マンション管理士ではありませんよ。指定の登録を経て始めて、マンション管理士という名称が使えます。



2 マンション管理士は、マンション管理士の信用を傷つけるような行為をした場合には、30万円以下の罰金に処せられる。

X 誤っている。 良く出る問題です。平成21年 マンション管理士試験 「問47」 など。
  マンション管理士は、適正化法第40条
 「(信用失墜行為の禁止)
  第四十条  マンション管理士は、マンション管理士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」とあり、
マンション管理士の信用を傷つけるような行為をしてはいけないとか秘密保持義務(同42条)があります。そこで、信用を傷つけるような行為をすると、適正化法第33条2項
 「(登録の取消し等)
  第三十三条  
   2  国土交通大臣は、マンション管理士が第四十条から第四十二条までの規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めてマンション管理士の名称の使用の停止を命ずることができる。 」とあり、
登録の取り消し等を命じられることはありますが、この第40条に対しては、懲役や罰金を定めた罰則(第106条以下)の規定がありません。(ただし、第42条(秘密保持義務違反)などでは、罰則がありますので注意してください。)


3 マンション管理適正化法以外の法律に違反したとして罰金の刑に処せられた者は、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しなければ、マンション管理士の登録を受けることができない。

X 誤っている。 マンション管理士の登録に関しては、適正化法第30条、
 「(登録) 
  第三十条  マンション管理士となる資格を有する者は、国土交通大臣の登録を受けることができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。
     一  成年被後見人又は被保佐人
     二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
     
三  この法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
     四  第三十三条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
     五  第六十五条第一項第二号から第四号まで又は同条第二項第二号若しくは第三号のいずれかに該当することにより第五十九条第一項の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
     六  第八十三条第二号又は第三号に該当することによりマンション管理業者の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの日前三十日以内にその法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。第三章において同じ。)であった者で当該取消しの日から二年を経過しないもの)
   2  前項の登録は、国土交通大臣が、マンション管理士登録簿に、氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を登載してするものとする。」とあり、
設問に近いのは、1項3号「”
この法律の規定”により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者」とあり、「”マンション管理適正化法以外の法律”に違反したとして罰金の刑に処せられた者」は、1号にも該当しませんから、マンション管理士の登録を受けることができます。(他の欠格事項も、暇なときに検討しておいてください。)


4 マンション管理士は、住所又は本籍を変更したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届けなければならず、その場合においては、当該届出にマンション管理士登録証を添えて提出し、その訂正を受けなければならない。

○ 正しい。 まず、マンション管理士として登録される事項は、適正化法第30条2項
 「 (登録) 
  第三十条
   2  前項の登録は、国土交通大臣が、マンション管理士登録簿に、氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を登載してするものとする。」とあり、
氏名、生年月日の他に国土交通省令で定める事項としては、
適正化法施行規則第26条
 「(マンション管理士登録簿の登載事項)
  第二十六条  法第三十条第二項 に規定する国土交通省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
    一  
住所 
    二  
本籍(日本の国籍を有しない者にあっては、その者の有する国籍)及び性別
    三  試験の合格年月日及び合格証書番号
    四  登録番号及び登録年月日
   2  国土交通大臣は、登録講習機関から第四十二条の十一第一項の報告書の提出があったとき、又は第四十二条の十四の規定により講習の課程を修了したことを証する書面を交付したときは、講習の修了年月日及び講習を行った機関の氏名又は名称をマンション管理士登録簿に記載するものとする。
   3  マンション管理士登録簿の様式は、別記様式第五号によるものとする。」とあり、
住所・本籍もマンション管理士登録簿の登載事項ですから、これらに変更があると、適正化法第32条
 「 (登録事項の変更の届出等)
  第三十二条  マンション管理士は、第三十条第二項に規定する事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
   2  マンション管理士は、前項の規定による届出をするときは、当該届出に登録証を添えて提出し、その訂正を受けなければならない。」とあり、
遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出ます(1項)。また、その際には、登録証を添えて提出し、その訂正を受けます(2項)。


答え:4 (この選択肢3 はかなりひっかけ問題でよくない出題方法です。でも、選択肢4 は過去からよく出題されています。)

問48

〔問 48〕管理業務主任者に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 管理業務主任者とは、マンション管理適正化法第60条第1項に規定する管理業務主任者証の交付を受けた者をいう。

○ 正しい。 管理業務主任者とは、適正化法第2条9号、
 「(定義) 
 第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。
     九  管理業務主任者 第六十条第一項に規定する管理業務主任者証の交付を受けた者をいう。」とあり、該当します。


2 管理業務主任者は、転職によりその業務に従事していたマンション管理業者に変更があったときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

○ 正しい。 管理業務主任者としての登録事項に「マンション管理業者」が入っているかどうかを確認してみましょう。まず、何が登録事項かというと、適正化法第60条
 「(管理業務主任者証の交付等)
  第六十条  前条第一項の登録を受けている者は、国土交通大臣に対し、氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を記載した管理業務主任者証の交付を申請することができる。」とあり、
同法第62条
 「(登録事項の変更の届出等)
  第六十二条  第五十九条第一項の登録を受けた者は、登録を受けた事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
   2  管理業務主任者は、前項の規定による届出をする場合において、管理業務主任者証の記載事項に変更があったときは、当該届出に管理業務主任者証を添えて提出し、その訂正を受けなければならない。」とありますから、
国土交通省令で定める事項は、同法施行規則第73条
 「(管理業務主任者証交付の申請)
  第七十三条  法第六十条第一項 の規定により管理業務主任者証の交付を申請しようとする者は、次に掲げる事項を記載した管理業務主任者証交付申請書に交付の申請前六月以内に撮影した無帽、正面、上半身、無背景の縦の長さ三センチメートル、横の長さ二・四センチメートルの写真でその裏面に氏名及び撮影年月日を記入したもの(以下「管理業務主任者証用写真」という。)を添えて、国土交通大臣に提出しなければならない。
     一  申請者の氏名、生年月日及び住所
     二  登録番号
     
三  マンション管理業者の業務に従事している場合にあっては、当該マンション管理業者の商号又は名称及び登録番号
     四  試験に合格した後一年を経過しているか否かの別
   2  管理業務主任者証の交付を申請しようとする者(試験に合格した後一年以内に交付を申請しようとする者を除く。)は、管理業務主任者証交付申請書に第七十五条において読み替えて準用する第四十二条の四第一項第五号の修了証明書又は第七十五条において準用する第四十二条の十四の講習の課程を修了したことを証する書面を添付しなければならない。
   3  管理業務主任者証交付申請書の様式は、別記様式第二十一号によるものとする。」とあり、
3号に「マンション管理業者の業務に従事している場合にあっては、当該マンション管理業者の商号又は名称及び登録番号」が登録事項の1つですから、転職は登録を受けた事項に変更があったときになり、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならりません。



3 管理業務主任者は、国土交通大臣より事務の禁止処分を受けたときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に提出しなければならない。

○ 正しい。 管理業務主任者が、国土交通大臣より事務の禁止処分を受けたときは、適正化法第60条5項、
 「(管理業務主任者証の交付等)
  第六十条
   5  
管理業務主任者は、第六十四条第二項の規定による禁止の処分を受けたときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に提出しなければならない。」とあり、
引用されています、第64条2項は、
 「(指示及び事務の禁止)
  第六十四条  国土交通大臣は、管理業務主任者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該管理業務主任者に対し、必要な指示をすることができる。
     一  マンション管理業者に自己が専任の管理業務主任者として従事している事務所以外の事務所の専任の管理業務主任者である旨の表示をすることを許し、当該マンション管理業者がその旨の表示をしたとき。
     二  他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して管理業務主任者である旨の表示をしたとき。
     三  管理業務主任者として行う事務に関し、不正又は著しく不当な行為をしたとき。
   2  国土交通大臣は、管理業務主任者が前項各号のいずれかに該当するとき、又は同項の規定による指示に従わないときは、当該管理業務主任者に対し、一年以内の期間を定めて、管理業務主任者としてすべき
事務を行うことを禁止することができる。」とあり、
2項に該当し、 管理業務主任者は、国土交通大臣より事務の禁止処分を受けたときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に提出します。(管理業務主任者証は事務を行う多くの場合、提示が求められますから、管理業務主任者証がないと仕事にならないわけです。)



4 管理業務主任者は、5年ごとに、国土交通大臣の登録を受けた者が国土交通省令で定めるところにより行う講習を受けなければならない。

X 誤っている。 マンション管理士には、この設問のような規定があります(適正化法第41条)が、管理業務主任者には、このような規定はありません。
  確認しましょう。管理業務主任者になるには、まず、管理業務主任者試験に合格して、国土交通大臣の登録を受けます。そして、管理業務主任者証の交付を申請をし、管理業務主任者証の交付を受けなければ、管理業務主任者として仕事はできません。そして、管理業務主任者証の有効期限は5年だというだけです。5年目に管理業務主任者証の更新をしたければ、講習を受けなさいというのが、適正化法の規定です。義務ではありません。ここが、マンション管理士として登録を受けた者との違いです。
参考:適正化法第41条
 「(講習)
  第四十一条  マンション管理士は、国土交通省令で定める期間(注:5年)ごとに、次条から第四十一条の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下この節において「登録講習機関」という。)が国土交通省令で定めるところにより行う講習(以下この節において「講習」という。)を受けなければならない。 」
 適正化法第60条
 「(管理業務主任者証の交付等)
  第六十条  前条第一項の登録を受けている者は、国土交通大臣に対し、氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を記載した管理業務主任者証の交付を申請することができる。
  2  管理業務主任者証の交付を受けようとする者は、第六十一条の二において準用する第四十一条の二から第四十一条の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下この節において「登録講習機関」という。)が国土交通省令で定めるところにより行う講習(以下この節において「講習」という。)で交付の申請の日前六月以内に行われるものを受けなければならない。ただし、試験に合格した日から一年以内に管理業務主任者証の交付を受けようとする者については、この限りでない。
  3  管理業務主任者証の有効期間は、五年とする。
  4  管理業務主任者は、前条第一項の登録が消除されたとき、又は管理業務主任者証がその効力を失ったときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に返納しなければならない。
  5  管理業務主任者は、第六十四条第二項の規定による禁止の処分を受けたときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に提出しなければならない。
  6  国土交通大臣は、前項の禁止の期間が満了した場合において、同項の規定により管理業務主任者証を提出した者から返還の請求があったときは、直ちに、当該管理業務主任者証を返還しなければならない。 」
 適正化法第61条
 「(管理業務主任者証の有効期間の更新)
  第六十一条  管理業務主任者証の有効期間は、申請により更新する。
   2  前条第二項本文の規定は管理業務主任者証の有効期間の更新を受けようとする者について、同条第三項の規定は更新後の管理業務主任者証の有効期間について準用する。」



答え:4 (選択肢4 は紛らわしいけど、マンション管理士の講習の義務と、管理業務主任者証の有効期限は、整理しておくこと。)

問49

〔問 49〕マンション管理業者に課せられている義務に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち、当該管理組合の会計の収入及び支出の調定に関する事務の一部を、当該マンション管理業者とは別のマンション管理業者に再委託することはできない。

X 誤っている。 ここの基幹事務の一括再委託、一部再委託も良く出ます。平成18年 マンション管理士試験 「問50」 、 平成14年 管理業務主任者試験 「問48」  、平成23年 管理業務主任者試験 「問49」
  マンション管理業者が委託を受けた管理事務の再委託なら、適正化法第74条1項、
 「(再委託の制限)
  第七十四条  マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、これを一括して他人に委託してはならない。」とあります。
そこで、 「基幹事務」とは、同法第2条6号、
 「六  管理事務 マンションの管理に関する事務であって、
基幹事務(管理組合の会計の収入及び支出の調定及び出納並びにマンション(専有部分を除く。)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整をいう。以下同じ。)を含むものをいう。」とあり、
設問の「管理組合の会計の収入及び支出の調定に関する事務」は、基幹事務ですが、一括して他のマンション管理業者に再委託することはできませんが、事務の一部なら、可能です。



2 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、帳簿を作成し、各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間当該帳簿を保存しなければならない。

○ 正しい。 ここは、 平成23年 管理業務主任者試験 「問48」 や、 平成22年 マンション管理士試験 「問49」 など。
  帳簿の作成は、適正化法第75条
 「(帳簿の作成等)
  第七十五条  マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。 」とあり、
国土交通省令で定めるところは、同法施行規則第86条
 「(帳簿の記載事項等)
  第八十六条  マンション管理業者は、管理受託契約を締結したつど、法第七十五条 の帳簿に次に掲げる事項を記載し、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備えなければならない。
     一  管理受託契約を締結した年月日
     二  管理受託契約を締結した管理組合の名称
     三  契約の対象となるマンションの所在地及び管理事務の対象となるマンションの部分に関する事項
     四  受託した管理事務の内容
     五  管理事務に係る受託料の額
     六  管理受託契約における特約その他参考となる事項
   2  前項各号に掲げる事項が、電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ当該事務所において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって法第七十五条 に規定する帳簿への記載に代えることができる。
   3  マンション管理業者は、法第七十五条 に規定する帳簿(前項の規定による記録が行われた同項のファイル又は磁気ディスク等を含む。)を各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、
閉鎖後五年間当該帳簿を保存しなければならない。」とあり、
3項により、正しい。



3 マンション管理業者は、自己の業務又は財産の状況を記載した書類を管理事務の委託を受けた管理組合の事務室に備え置き、業務の関係者の求めに応じ、閲覧させなければならない。

X 誤っている。 設問なら、適正化法第79条
 「(書類の閲覧)
  第七十九条  マンション管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該マンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類を
その事務所ごとに備え置き、その業務に係る関係者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。」とあり、
当然ながら、管理業者に関する書類ですから、業者の事務所に置きます。管理事務の委託を受けた管理組合の事務室ではありません。



4 マンション管理業者は、裁判において証人尋問を受けた際であっても、その業務に関して知り得た秘密について証言してはならない。

X 誤っている。 このあたりの出題も、 平成23年 管理業務主任者試験 「問49」 、平成17年 マンション管理士試験 「問47」 選択肢4 など。
設問なら、適正化法第80条
 「(秘密保持義務)
  第八十条  マンション管理業者は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。マンション管理業者でなくなった後においても、同様とする。」とありますが、
裁判において証人尋問を受けた際までに、この秘密保持義務は適用がないと考えられます。



答え:2 (ここは、かなり易しい。)

問50

〔問 50〕マンション管理業者Aは、管理者等が置かれている甲マンション管理組合及び管理者等が置かれていない乙マンション管理組合と管理受託契約を締結している。この場合におけるAの管理事務の報告に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Aは、甲に管理事務に関する報告を行うときは、管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。

○ 正しい。 ここは、平成23年 管理業務主任者試験 「問50」 と同じ。 また、平成20年 管理業務主任者試験 「問50」 もある。
   管理者がいるマンションと、いないマンションでは、マンション管理業者の対応が異なることは、まとめておくこと。
   甲マンションには管理者がいますから、事務の報告は、適正化法第77条
 「(管理事務の報告)
  第七十七条  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。
   2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。
   3  管理業務主任者は、前二項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。」とあり、
1項に該当します。そして、 国土交通省令で定めるところは、同法施行規則第88条
 「第八十八条  マンション管理業者は、法第七十七条第一項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について次に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
     一  報告の対象となる期間
     二  管理組合の会計の収入及び支出の状況
     三  前二号に掲げるもののほか、管理受託契約の内容に関する事項」とあり、
該当しています。



2 Aは、乙の区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、管理事務に関する報告をしなければならないが、管理事務報告書を作成し、マンションの区分所有者等に閲覧させれば、この説明会の開催を省略することができる。

X 誤っている。 乙マンションには管理者がいませんから、選択肢1で引用しました適正化法第77条2項
 「2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。」とあり、
国土交通省令で定めるところは、同法施行規則第89条
 「第八十九条  マンション管理業者は、法第七十七条第二項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度の終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について前条各号に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、法第七十七条第二項 に規定する
説明会を開催し、管理業務主任者をして、これを当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に交付して説明をさせなければならない
   2  前項の説明会は、できる限り説明会に参加する者の参集の便を考慮して開催の日時及び場所を定め、管理事務の委託を受けた管理組合ごとに開催するものとする。
   3  マンション管理業者は、前項の説明会の開催日の一週間前までに説明会の開催の日時及び場所について、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなければならない。」あり、
管理業務主任者による、説明会の開催は必須です。管理事務報告書をマンションの区分所有者等に閲覧させても、この説明会の開催を省略することはできません。



3 Aは、甲から管理事務の委託を受けた場合、マンション管理業者の事業年度終了後、遅滞なく、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。

X 誤っている。 ここも、引っかけ的な出題です。よく、文を読まないといけません。
  管理者がいれば、選択肢1で引用しました、適正化法第77条1項
 「マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。」とあり、
国土交通省令で定めるところの同法施行規則第88条
 「(管理事務の報告)
  第八十八条  マンション管理業者は、法第七十七条第一項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、
管理事務を委託した管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について次に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
     一  報告の対象となる期間
     二  管理組合の会計の収入及び支出の状況
     三  前二号に掲げるもののほか、管理受託契約の内容に関する事項」とあり、
これによれば、「管理事務を委託した”管理組合”の事業年度終了後」であり、設問の「”
マンション管理業者”の事業年度終了後」ではありません


4 Aは乙から委託を受けた管理事務に関する報告の説明会開催日の1週間前までに、開催日時及び場所並びに管理事務報告書の概要を記した書面を乙の区分所有者等の見やすい場所に掲示しなければならない。

X 誤っている。 ここも、またまた文をよく読むこと。「管理事務報告書の概要を記した書面」です。
  乙マンションには、管理者がいませんから、選択肢1で引用しました、適正化法第77条2項
 「2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。」とあり、
国土交通省令で定めるところの同法施行規則第89条3項
 「第八十九条  マンション管理業者は、法第七十七条第二項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度の終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について前条各号に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、法第七十七条第二項 に規定する説明会を開催し、管理業務主任者をして、これを当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に交付して説明をさせなければならない。
   2  前項の説明会は、できる限り説明会に参加する者の参集の便を考慮して開催の日時及び場所を定め、管理事務の委託を受けた管理組合ごとに開催するものとする。
   3  マンション管理業者は、前項の説明会の開催日の一週間前までに
説明会の開催の日時及び場所について、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなければならない。」とあり、
「説明会の開催日の一週間前までに説明会の開催の日時及び場所」は掲示しますが、設問の「 管理事務報告書の概要を記した書面」の掲示までは求められていません。



答え:1 (凄く苦労して、問題を作ったことは分かるが、こんな引っかけ問題では、法の本質をとらえられない。)

ここまで、問50


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最終更新日:
2012年 6月22日:平成23年の標準管理規約の改正で、「問29」や「問33」に注を入れた。
2012年 3月 9日:再確認した。
2012年 2月20日:「問35」 など再追記。
2012年 2月12日:「問26」など再校正。
2012年 2月 5日:標準管理規約が2011年 7月23日付けで改正されたので、注 入れた。
また、「問45」選択肢2 で火災報知設備 の点検の表など入れた。
2012年 1月29日:「問32」に、標準管理規約15条のコメント⑥など入れた。
2012年 1月14日:マンション管理センターの解答入れた。
2012年 1月 7日:「問43」 や 「問44」 の根拠を入れた。
2011年12月30日:一応解説終わり。
2011年12月23日:「問25」から解説開始。
2011年12月 7日:バラバラと解答が分かれている問題「問29」や、「問33」、「問39」などから解説開始
2011年12月 1日:問題文Up

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